コンビニや歯医者、美容院数は不景気でも増え続ける?

街を歩けばコンビニや歯医者、美容院を見かけない日はありません。
美容院の数も年々上昇傾向にあるようです。
そこで今回は「不景気な中でも美容院が増え続ける理由」と「Afterコロナを見据えた働き方」を紹介します。
結論、美容院がアフターコロナで生き残っていくには変化が必要です。
現状を知り、改善することがこれからの時代は大切になってきます。

コンビニが一番多いと思いきや、実は……


コンビニ、歯医者、美容院の数は一体どれくらいあるかご存知でしょうか?
現状分析をする上で数を把握することは非常に大切なことです。
美容院の数など実際の数字を知れば、私たちが働いている業界の規模感がわかります。
自分自身がいる業界の規模感と競合他社を理解することで、これからやるべきことも自然と見えてきます。
コンビニ、歯医者、美容院の数について調べてみました。

美容院の多さはコンビニの4倍以上

コンビニ、歯医者、美容院の数を調べてみたところ、このような結果になりました。

1位 美容院 254,422件
2位 歯医者 68,024件
3位 コンビニ 6,948件

※全て2021年調べ

美容院の数はコンビニの「約4倍以上」でダントツに多いです。
ちなみに美容院の数である254,422件は「過去最高の数字」になっています。
コロナ禍で不景気になっても、美容院が増え続けてるのは「すごい」の一言です。
逆に言うと、私たちはこれだけの美容院が多くひしめき合ってる中で戦わないといけません。

【結論】
コンビニや歯医者より美容院の数は圧倒的に多いと同時にライバルも多い

美容院の数が増えてる理由

美容院の数が増え続けてるのには理由があります。

決して「美容業界がバブル」で数が増えているわけではありません。
美容院が増えている理由は「1人美容院やフリーランス美容師の増加」にあります。

10~20年ほど前まで美容院の主流は「大型サロン」でした。
40代以降の美容師さんだと、10人前後のスタッフがいる美容院で働いてた人も多いのではないでしょうか?
私自身もアシスタント自体は15人くらいスタッフがいる美容院で働いていました。
しかし、現在では1~3人の「小規模サロン」が急増中です。
このように小規模サロンが増えるのは、美容業界特有の「開業のしやすさ」が関係あると感じます。

例えば、コンビニや歯医者は1人で開業するには難しい業種です。
スタッフがいなければ話になりません。
しかし、美容院に限っては1人でも開業ができます。
スタッフがいなくても、全て1人で業務が完結できます。
1人でも開業ができる「やりやすさ」こそが、コンビニの4倍以上の数になってる理由かもしれません。

【結論】
美容院の数が増えてる理由の1つに開業のしやすさがある

美容院の生存率はどこに違いがあるのか

これだけ多い美容院の中で、お客様から選ばれることは非常に大変です。
その理由の1つとして人口の減少が挙げられます。
総務省統計局の調べによると日本の人口は、約1億2521万人で年々減っています。
(参照:総務省統計局「人口推計」2021年10月20日公表

「人口は減っているけど、美容院の数は増えている」ので必然的に集客が難しくなってきます。
そこで、これからの美容院が生存していくためには「何が必要か?」まとめてみました。

低単価サロンの限界

近年、低単価を売りにしている美容院が増えています。
美容院の高単価サロンと低単価サロンの二極化がさらに進むでしょう。
これを前提とした上で「低単価サロンは限界がくる」のではないかと感じます。
(決して低単価サロンが悪いという意味ではありません)

低単価サロン全てに限界がくるのではなく「個人経営の低単価サロンが危険」という意味です。
全国に展開している低単価サロンの多くは大手美容院です。
つまり、資本を持っている大手企業が経営をしているということになります。

読者のみなさんも頭に浮かんだ美容室が1つや2つないでしょうか?
資本のある企業は「スタッフ数の豊富さ」や「圧倒的な効率化」を図り
サービスを低単価で売っていく経営スタイルが多いです。
スタッフ数が多い美容院は、回転率が高いため個人の低単価サロンよりも客数をこなせます。
そのため、低単価での勝負に強いです。

低単価サロンをファストフード店に例えるわかりやすいかもしれません。
みなさんも必ず1度は行った経験のある、マクドナルドなどがこれにあたります。
マクドナルドは、どの都道府県にもあり低価格で気軽に買えるので便利です。
スタッフもたくさんいてシステム化ができており、注文してから出来上がりまでが早いです。
これがまさしく「資本力」と言えます。

その一方で個人の低単価サロンは、1人だけで美容院を回さなければいけません。
そのため、大型の低単価サロンに比べると数をこなせないので「安くするには限界」があります。

ファストフード店で例えるなら、個人のハンバーガーショップです。
個人のハンバーガーショップは、マクドナルドと違いひとつひとつをたった1人で作ります。
1人しかいないので大量生産は難しく、マクドナルドのように安く販売できません。
美容院も全く同じで個人の低単価サロンには確実に限界がきます。
そして、いつかは大手低単価サロンに飲み込まれる可能性が高いです。
あくまで可能性の話ですが、これから独立開業を予定している美容師さんには頭に入れておきましょう。

【結論】

  • 個人の低単価サロンは回転率がどうしても下がってしまう
  • 低単価サロンは大手美容室が規模を広げている

アフターコロナを見据えた働き方


いつ収束するかわからないコロナですが、アフターコロナを見据えた準備はできているでしょうか?
先ほども説明した通り、人口は減るが美容院は増える状況で集客するのは大変です。
さらにコロナ禍もあり、美容院のような直接触れ合う業種に抵抗がある人もいます。
アフターコロナに向けてやるべきことをまとめました。

コロナによる伸びた来店周期を補う

コロナ禍による影響で美容院への来店周期は伸びています。

私のお客様のなかには、2ヶ月に一回来店されてたお客様は3ヶ月に一回になっている方もいらっしゃいます。
さらに、出社していた人はオンラインでの仕事に移り変わり、人前に出る機会が減りました。
その結果、身だしなみに関しても「誰かに会うわけじゃないから適当でいいや!」と思う人が増えたことも来店周期が伸びた原因かもしれません。
この伸びた来店周期を補う方法は以下の2つです。

  • 来店周期を戻すための企画や提案をする
  • 平均単価を上げる

簡単に1つずつ説明をします。

お客様の来店周期を戻す

まず1つ目の「来店周期を戻す」です。
コロナが明けてそのままでは、コロナ時代に伸びてしまった来店周期が自動的に戻ることはありません。
お客様の来店周期が戻るように、接客中の声かけや店全体で企画を打つ必要があります。
今のうちからLINE公式アカウントなどを用いてお客様のリストを作っておきましょう。
そうすることで、こちらから何か仕掛けたいときにアクションが起こしやすくなります。

平均単価を上げる

2つ目の伸びた来店周期によって落ちた売り上げを補う方法は「平均単価を上げる」です。
来店周期が伸びても単価が上がれば問題ありません。
単価を上げるような工夫をしましょう。
各美容院によって売りにしているものも違うと思うので探してみてください。

価格を下げて新規集客は危険

アフターコロナでやってはいけないことが「安売り」です。
コロナ禍で減ってしまった売り上げを補うために、メニューの価格を下げて新規集客をするのはおすすめしません。
薄利多売な方法は、最も思いつきやすく失敗しやすいです。

さらに一度下げてしまった価格は、元に戻すのが大変です。
サービスを打って新規集客をするようにしましょう。
例外として、「新規のみ」や「VIPのみ」のようなターゲットを絞った上でのお得なキャンペーンは選択肢の1つとして持っておくとよいと思います。

【結論】
値引きをして売上アップを狙うのは難しい

美容師を活かしたスキルで別の収入を作る

最近では美容師さんが主催の「オンラインサロン」が増えてきました。
昔までは「隣店講習」と呼ばれる美容メーカーさんと講師が美容室で開く講習会などに参加することが普通でした。

しかし、コロナ禍もあり密になるような講習会の数は激減しています。
その代わりに増えたのがオンラインでの勉強会です。
私自身もインスタグラム運営とカットに関するオンラインに入会しています。
自分のスキルをお客様ではなく、オンラインで同業者に提供するというやり方もこれからの時代は必要になってくるかもしれません。

【結論】
美容師にとっては、見方を変えれば同業者もお客様になる

コンビニや歯医者、美容院の数から考えるこれからの美容業界

今回のテーマ「コンビニや歯医者、美容院数は不景気でも増え続ける?」についてまとめていきます。

  • 美容院はコンビニの4倍以上ある
  • 美容院の数は年々増えていおり2021年は過去最高の254,422件
  • 10~20年前と比較して大型美容院より1~3人の個人美容院が増えている
  • 低価格の個人美容院は大型美容院に吸収される可能性が高い
  • コロナ禍でお客様の来店周期が伸びている
  • コロナ禍で伸びた来店周期は「周期を縮めるか?単価を上げるか?」でカバーする
  • 価格を下げての集客はあまりオススメしない、サービスを売ることが必要
  • オンラインサロンなど同業者向けにマネタイズをする考えもこれから大事

以上がまとめになります。

おそらく、美容院はこれからますます増えていくでしょう。
その中で売り上げを上げていくには、美容師という仕事を細分化して見る必要があります。
売り方や情報発信の仕方などを工夫しなければ存続は難しいです。
一昔前のような「美容院をオープンして、生涯ずっと続けていく」ようなビジネスモデルは古いのかもしれません。

少しずつでいいので、変化を加えながら美容師をしていってみてはいかがでしょうか?
今回の内容が参考になれば嬉しいです。
 

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