オールマイティな美容室に。「Quartett(カルテット)」共同オーナーの庄司さんにインタビュー【後編】

オーナー自身の経験から、日本一の待遇を目指している美容室「Quartett」。オーナーの1人である庄司将之さんは、Instagramでヘアアレンジ方法について投稿し、多くのフォロワーを獲得しているなど、新しいことに日々挑戦している。そんな庄司さんに、主にご自身のことを伺ってきました。

Quartett(カルテット)

2018年1月にグランドオープン。千葉県市川市、市川駅すぐに位置している。
都内と同じような薬剤、商材、トリートメントなどを使用しており、都内に行かなくても流行を取り入れることができるお店。
幅広い世代が、気軽に訪れ、くつろぐことができる空間を大切にしているそう。カフェのようにリラックスした場所を。そんな思いにより、スープからアイス・ホットまで17種類のドリンクを取りそろえ、シャンプーをするメニューほぼ全てにヘッドスパがついているなど、ヘアスタイル以外のサービスにもこだわっている。

前編はこちらよりご覧いただけます。

負けず嫌いな人、大歓迎

編集部:
前半では、今働いている方についてお聞きしましたが、求人として、これからこんな人とお店作っていきたいな、というのはありますか?
庄司さん:
やっぱり、美容が好きな人。思いやりがある、家族と思えるような、人が好きな人がいいですね。あと、一番良いのは負けず嫌いな人がいいかもしれないです!負けず嫌いな人は美容師として相当成長するので。
編集部:
ちなみに庄司さんは負けず嫌いですか?
庄司さん:
相当な負けず嫌いです(笑)
編集部:
負けず嫌い関係で……今まで悔しかったご経験ありますか?
庄司さん:
くだらないことなんですけど。高校生のときの友人が相当頭が良い子で。クラスで常に1番だったんですけど、その子に勉強で勝てなかったことが一番悔しいですね。自分は2位しか取れなかったので。結構負けず嫌いでやってきたことはいっぱいありました。
編集部:
例えばどんな?
庄司さん:
インスタの更新がまさにですね。同じ職場のスタッフでやっていたんですけど、フォロワー抜かされたくないとか、そういうのもあって続けてたりとか。
専門学校のときに、頑張っていないときは最下位くらいだったんですけど、1回頑張ったときに、クラス1位を取ることができて。でも、1回1位を取ってしまったので、抜かされたくないというのがあって、その後はずっと1位を取っていました。
実技も負けず嫌いで、結構1番とか取ってたんですけど。みんな教室で練習する中、自分は努力しているところを見られたくなくて、練習してないふりして、家でめちゃめちゃ練習してました(笑) 隠れてやって、最後の最後、卒業式で「実はやってました」って言いました(笑)

編集部:
そうすると学生時代は相当な時間を練習に費やしていたのではないでしょうか?
庄司さん:
そうですね。試験前は必ず2~3週間前からやって、日々練習してました。コツコツタイプですね。
編集部:
負けず嫌いがあるからこその今の庄司さんなんですね。ご自身のご経験があっての、「成長する人が欲しい」から負けず嫌いな人が来てくれたら嬉しい、ということなんですね。

Instagramでの活躍

一般のお客様向けの簡単なヘアアレンジ投稿から、美容師さん向けの指南投稿まで、
幅広く投稿している庄司さんのアカウント。

編集部:
SNSでの発信、ネタ尽きてしまいませんか?
庄司さん:
尽きますよ! ネタはもう、ウィッグを置いて、睨めっこして、降ってきたら作るって感じです。人のマネってあまり好きじゃなくて、自分が考えたものしか載せたくないので。
編集部:
ということは、あのご投稿は全て庄司さんが考え出したアレンジなのでしょうか?
庄司さん:
そうです。全部自分が考えています。いかにやりやすく、自分でできるか、とか。どうやってやったら楽にできるか、とか。頭の中でイメージして、こうやって手を動かしたらできるだろうな、とか考えて。
編集部:
相当なインプットがないと難しい気がするのですが、どういう勉強をなさっているのですか?
庄司さん:
本とか好きなので、美容系の雑誌読んだりとか、他の人のインスタグラムを見たりとか、そういうことは必ずして、流行を取り入れるようにしています。
かわいいアレンジを見たら、複雑そうに見えるやつをどうやってやったらこれを自分でできるかな、というのを考えて。アレンジって結構複雑なのが多いと思うんですけど、それをどうやってやったらできるかなっていうのを考えて「簡単アレンジ」を作ってます。ベース(の知識)を応用してって感じでやってます。
編集部:
ということはあの1投稿を作るにも、沢山時間がかかっていませんか?
庄司さん:
結構……。でも、降りてくるときは、すぐ降りてくるので。普段歩いていて、かわいいアレンジ見たら「あれどうやってやるのかな」って考えて。思いついたらちょっとメモして。
編集部:
ちなみにそのメモって、いまどれくらいありますか?
庄司さん:
企業秘密です(笑) 最近は忙しくてなかなかアレンジ動画とか撮れてないんですけど。撮っても編集していないものもあって。
編集部:
編集もご自身でされているんですか?
庄司さん:
全部自分です。
編集部:
それだけやっていたら、時間の使い方も難しいですよね。
庄司さん:
もう合間時間ですね。仕事のときは、暇な時間を作らないようにしています。お客様がいないときにできることをやるので。
編集部:
お客様がいらっしゃらないときは、練習時間にしていると仰っていましたが、そうなると、このときはこれをやる、といったことが決まっているわけではないんですか?
庄司さん:
そうですね。アシスタントの子は試験があるのでその練習をしたり。スタイリストは各々の勉強、ホットペッパーで来てくださったお客様にはメッセージを送ったりとかしています。
編集部:
ホットペッパーといえば、口コミの返信も拝見したのですが。かなり細かく書かれてらっしゃいますよね。長めというか。
庄司さん:
そうですね。せっかく書いてくれたので、1.5倍にはしようかなと思って書いています。

美容室の外でのコミュニケーション「SNS」

編集部:
美容室外でのコミュニケーションとして、そうしたメッセージやSNSを使用されてますが、使い分けとかありますか?
庄司さん:
アメブロは日常、インスタグラムはスタイルを載せて、あまり日常は載せてなくて。Facebookは拡散用で、Twitterも拡散用って感じですね。つぶやきくらいです。
編集部:
すべて独学で?
庄司さん:
はい。どういうものを見て欲しいとか、どういう人に向けてとか、そういうのはインスタが一番よく考えています。
編集部:
Instagramでアレンジを載せている理由をお聞きしてもいいですか?
庄司さん:
アレンジが好きなのと、たぶん褒められたか何かがあったんだと思います(笑) アレンジってした瞬間、一瞬で人が変わるので。そういうのが楽しいなと思っていて。
編集部:
好きなことをインスタに載せたら、反応が良かったので続けているって感じなんですね。継続の秘訣はありますか?
庄司さん:
見てくれる人がいるってことを考えることですかね。美容師の友達とかも見てくれて、自分のを見てお客様のをやっている人もいて。その子のためにもやってたりします。

飽きられない美容師、生涯通える美容室

美容室 カルテット

編集部:
庄司さんご自身の目標は何か考えているものってありますか?
庄司さん:
死ぬまで美容師をやっていきたいっていうのは、目標ですけど、そんなにすごいものはないかもしれないです。このまま楽しく美容室やって、美容師続けていけたら。現状の維持、が目標ですね。
編集部:
ちなみに、庄司さんは5年前に「飽きられない美容師」を目指すと発言していらっしゃいますが、それはお変わりないですか?
庄司さん:
変わらないですね。毎回同じだと、飽きられちゃうと思うので。常連さんだと、必ず流行の提案はするようにしていて。もちろん、お店自体でも、新しい情報をお客様に教えてあげるといった取り組みはしているんですけど。意識してやっています。
編集部:
ファッション・美容業界の流行って、本当に早いので、キャッチアップが大変ではないですか?
庄司さん:
そうですね。なので、ひたすらインスタグラムを見ています(笑) やっぱりおすすめに上がってきている人は、みんなみている人なので。みんなが注目している人を見ておいて、それを勉強していきます。
都内に行かなくてもできるデザインカラーとか。もし「こういうのやってください」というのがあっても、できるようにしてます。逆に「できません」ってなったらダサいので……それも負けず嫌いで(笑) 都内だったらできるのにここはできないんですかってなってしまうのが嫌なので。アレンジもそうなんですよね。カット上手いのにアレンジ可愛くないよねみたいなことになるのが嫌で、なんでもできていたいっていうのがあります。
編集部:
それは庄司さんご自身としても、お店としても、ということでしょうか?
庄司さん:
そうですね。もちろんお店としてもですね。自分も結構言っていることなので、みんなわかってくれていると思います。
アレンジが苦手なスタッフもいますけど、そうしたら自分とか、得意な子が入るようにしています。得意不得意あるので。たとえば年齢層が高いとジェネレーションギャップなどもありますので、お客様に合いそうなスタッフが担当させていただいているようにしています。
編集部:
カルテットさんは「生涯通える美容室」を目指しているそうですが、その意味でも、オールマイティになって、変化しながら網羅し続けていく必要があるってことなんですね。逆に、変えたくない、この美容室で変えていきたくない大切なところはありますか?
庄司さん:
スタッフの仲の良さですかね。人を思う気持ちがあれば、全て繋がっていくと思うんですけど。お客様のために上手くなるとか、スタッフのために手伝うとか、家族のために働くとか、それが全部行動に繋がっていくと思っていて。そこが変わらなければ、良い美容室になるかなと思っています。
編集部:
エイプリルフールでは「2号店を出します」といった嘘を書かれていらっしゃいましたが、実際どうですか?
庄司さん:
沖縄に、でしたっけ(笑) 2号店は、たぶん出しません。スタッフ間の仲の良さとかもあって、2号店出すと、誰かがどこかに行くことになってしまうので。そうなると、自分たちが考えているものと違ってしまうので。
店舗の拡大はあると思います。あとは、大きいところに移動とか。
たぶんそっちの方が活気づくスタッフも多くて。広くて、ネイルもやって、マツエクとかもできるようになったらいいなって。ずっと立ちっぱなし(の仕事)ができなくなったら、やっぱりマツエクとかできるようになったら、女性の人でもずっと働いてもらえるってところに繋がると思うんですけど。美容師じゃなくて、ネイリストに方向転換してとか。将来的にそれができたらいいなと思っています。
編集部:
最後に2つ質問です。明日が美容師として最後の仕事です。どんな仕事をしたいですか。
庄司さん:
お客様全員に会いたいですね。常連さん。
編集部:
過去の自分に何かアドバイスをするとしたら、何を言いますか?
庄司さん:
「何でも“イエス”と言ってやること」ですかね。断ってしまうと、そこで広がらなくなってしまうので。犯罪とか、そういうのじゃなくてですよ(笑) で、できる限りはやる。恥ずかしいからとか、面倒くさいからとか、そういう感情はなくして、じゃないけど。いろいろ挑戦してみるのがいいのかなって。今、たぶんそれを常に意識しています。
編集部:
最後の質問、と申し上げたのですが、今伺っていて、ひとつだけ聞きたいことができてしまいました。今まで挑戦してみて良かったと思うことは?
庄司さん:
独立ですね! でも、他にも、こういうやつも全部受けてよかったなって思います。

挑戦してみて良かったことについて、迷わず「独立」と即答してくださった庄司さん。様々な挑戦をされてきた中でその答えが出たのは、きっと話し合いながらみなさんでつくられてきたお店だからこそ、なのだろうと思わされました。

楽しくいきいきと働く方々がつくる、優しい美容室Quartett(カルテット)さん。お客様としても、美容師・アシスタントさんとしても、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

庄司さん、ご協力いただき、ありがとうございました!

Quartett(カルテット) 店舗情報

美容室 カルテット

Quartett(カルテット)
営業時間 10:00~20:00(最終受付 カット19:00/パーマ・カラー18:30)
定休日 毎週火曜日
電話番号 047-324-2525
住 所 千葉県市川市市川1-8-2 市川駅前荒川ビル4F
市川駅 徒歩30秒
市川真間駅 徒歩5分
駐車場あり

アクセス:

メニュー

カット 5,500円
  ロング料金なし
ヘアセット・ネイル
ドリンクサービスあり

編集部

投稿者の過去記事

サロンチャート編集部、取材記事専任です。

庄司将之美容室「Quartett(カルテット)」共同経営のオーナーの一人。美容師。

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インスタグラムを中心に、ヘアアレンジやヘアスタイルの情報を発信しており、複数のWEBマガジンにて掲載協力をしている。「生涯通える美容室」を目指す。

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