シャンプーにはたくさんの種類がありますが、その中でも注目を集めているのがノンシリコンシャンプーです。
一方で、ノンシリコンシャンプーとほかのシャンプーとの違いがわからず、使ってみたものの髪に合わなかったという人もいます。
今回はノンシリコンシャンプーについて徹底解説します。ほかのシャンプーとの違いや向いている髪質、おすすめの製品も紹介しているので参考にしてみてください。

ノンシリコンシャンプーとは

ノンシリコンシャンプーとは、シリコンを含まないシャンプーのことです。シリコンを含まないことによるさまざまな効果が期待できます。

シャンプーの製造で使用されるシリコン成分には、メチコン、ジメチコン、シロキルサン、シラン、シリルなどがあります。
ノンシリコンシャンプーを選ぶ場合には、これらの成分を含まない製品を選ぶとよいでしょう。

ただしノンシリコンシャンプーは、どんな髪質やダメージレベルの髪でも、美しく仕上げてくれる魔法のシャンプーというわけではありません。
ノンシリコンシャンプーの特徴を知り、自分自身の髪質に合っているのかを確認して使用を検討することが大切です。

そもそもシリコンって何？

シリコンとは、コーティング剤の一種です。シャンプーに限らず、ヘアケア製品や化粧品などにも用いられている成分です。

シリコン剤には優れたコーティング作用があり、「手触りを良くする」「薄い皮膜を形成する」などの目的で使用される、安全性が確認された成分です。

シリコンは髪に悪いの？

ノンシリコンシャンプーが話題になるにつれ、「シリコンシャンプーは髪に有害なものではないのか」という勘違いをしてしまう方も増えてきました。
しかし、これは大きな間違いで、シリコン成分に特別な有害性はありません。

特にシャンプーをはじめとするヘアケア製品に用いられるシリコン剤は、髪にツヤを与えたり、手触りを良くして絡まりを予防したりする意味でも欠かせない成分だと言えます。

シリコンシャンプーを使用して洗い上がった髪の状態が悪くなったという人は、シリコンシャンプーが悪いわけではなく、髪質がシリコンシャンプーに向いていない可能性が高いのかもしれません。

シリコンが入っている、入っていないというだけで判断するのではなく、まずは自分の髪質にはどのような成分を含むシャンプーを使用するのがよいのか考えてみることが大切です。

ノンシリコンシャンプーとシリコンシャンプーの違い

ノンシリコンシャンプーとシリコンシャンプーには、シリコン成分の有無によってそれぞれに異なる特徴があります。
メリット・デメリットを理解することで、自分の髪質にはどのようなシャンプーが向いているのかがわかりやすくなるでしょう。

ノンシリコンシャンプーのメリット・デメリット

まずは、ノンシリコンシャンプーのメリット・デメリットからみていきましょう。

ノンシリコンシャンプーのメリット

髪がサラっと軽い仕上がりになる

ノンシリコンシャンプーは皮膜成分となるシリコンが含まれないため、髪が素の状態に近い洗い上がりになるのが特徴です。
これにより、シリコンシャンプーと比較するとサラサラと軽い仕上がりになります。

パーマの持ちがよくなる

ノンシリコンシャンプーを使用することによって軽い髪質に仕上がると、パーマの持続力が高まる効果も期待できます。

パーマでは、薬剤やロット（パーマを当てる際に髪に巻く棒）を使用して、本来なら再現できないウェーブを髪に作り上げます。
パーマをかけた髪は、髪本来の癖や重力に逆らった動きをしているため、髪1本1本に重みがあるとパーマでつけたウェーブが重力に負けてだれやすくなってしまうこともあります。

ノンシリコンシャンプーを使用して、髪を軽やかに仕上げることで、パーマによるウェーブが重力に負けず、維持しやすくなるでしょう。

髪のボリュームが出やすくなる

ノンシリコンシャンプーを使うと髪が軽い仕上がりになるため、その分ボリュームを出しやすくなるのも特徴のひとつです。
特に、髪が細くトップがペタンとなりがちな人の場合、ノンシリコンシャンプーを使用すればドライするだけでボリュームがしっかり出るようになるほか、なおかつスタイルも長時間維持しやすくなる効果も期待できます。

トリートメント成分が浸透しやすくなる

シリコンは、髪の表面をシリコンの被膜で覆うことで、さまざまな効果を発揮する成分です。しかしこの効果によって、トリートメントの髪への浸透率が低くなるケースが少なくありません。
一方で、ノンシリコンシャンプーではシリコン成分が髪を覆う心配もないので、シャンプー後に行なうトリートメントが浸透しやすくなるでしょう。

頭皮のトラブルを予防しやすくなる

体質によっては、シリコン成分に対してアレルギー反応が出る人がいます。
特定のシャンプーを使用すると頭皮がかゆくなってしまうという人は、シリコンの持つアレルギー成分に体が反応しているのかもしれません。
このような人の場合では、ノンシリコンシャンプーに変えることで頭皮トラブルの予防できる可能性があります。

ノンシリコンシャンプーのデメリット

パサつきを感じやすくなる

ノンシリコンシャンプーにはシリコン成分が含まれていないため、髪の被膜効果（コーティング効果）が期待できません。
これにより、シャンプー後の洗い上がりに髪がキシんでしまったり、ザラつきやパサつきを感じやすくなったりすることもあります。

特に、シリコンシャンプーからノンシリコンシャンプーに切り替えた直後は、手触りの違いから「ノンシリコンシャンプーにしたから髪が傷んだ」と勘違いする人も少なくありません。

ノンシリコンシャンプーの使用により髪がパサついてしまうという人の場合、インバストリートメントやアウトバストリートメントのほか、シリコン成分を含むものを使うなどの対策も必要になるでしょう。

シリコンシャンプーのメリット・デメリット

続いては、シリコンシャンプーのメリット・デメリットについても紹介します。

シリコンシャンプーのメリット

髪の広がりを抑えやすくなる

髪表面をシリコンでコーティングするシリコンシャンプーは、髪自体に重みがついて広がりにくくなるのが特徴です。

特に、クセ毛などで髪が広がりやすい人では、シリコンシャンプーを使用することで、ボリュームを抑えられるようになるでしょう。

髪が絡まりにくくなる

シリコンによる被膜効果で髪１本１本がコーティングされると、髪表面の凸凹が軽減されて絡まりにくくなります。

特に、ダメージヘアは髪表面のキューティクル層が剥がれ落ちてしまい、目には見えないレベルの凹凸ができてしまっている状態です。また髪同士の凹凸が噛み合ってしまうことで、ひどい絡まりを起こしてしまうことも珍しくありません。

シリコンシャンプーで髪に被膜をつくれば、髪が絡まりにくくなり、さらに指通りもよくなる効果も得ることができます。

シリコンシャンプーのデメリット

トップのボリュームが潰れやすくなる

シリコンシャンプーによる被膜は、髪が細い人の場合では、ボリュームを抑え過ぎてしまうこともあります。

中には髪にシリコンが付着して重くなり、トップがぺたりと頭に張り付いたようになってしまうケースも少なくありません。特に髪が細く軟らかいほど、シリコンによる影響を受けやすいと言えるでしょう。

ノンシリコンシャンプーが向いている人の特徴

ノンシリコンシャンプー、シリコンシャンプーは、それぞれにメリットやデメリットがあることがおわかりいただけたと思います。

これらのメリット・デメリットを理解した上で、自分の髪質や理想とするヘアスタイルにするために必要な要素を持ったシャンプーを選ぶことが大切です。

一般的に、ノンシリコンシャンプーは以下の特徴を持つ人に多く選ばれています。

これらの特徴に当てはまる人は、ノンシリコンシャンプーの使用を検討してみるとよいでしょう。

初めて使うならコレ おすすめのノンシリコンシャンプー３選

最後に、「これからノンシリコンシャンプーを使ってみたい」という人に向けに、おすすめの製品をご紹介します。
初めてノンシリコンシャンプーを使う人でも、比較的使いやすいタイプのものを厳選しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

マーガレット・ジョセフィン　ガーデンナチュラルシャンプー
ノンシリコンシャンプーには皮膜効果がないため、どうしても絡まりやきしみが起こりやすい傾向にあります。しかし、これらの問題をカバーしたサラっとスムーズな指通りの洗い上がりを実現したのが、マーガレット・ジョセフィン　ガーデンナチュラルシャンプーです。
泡立ち・泡切れも良く、使いやすい一方、シリコン・パラベンフリーで低刺激なシャンプーです。アミノ酸シャンプーなので、ダメージ毛にも使用できる髪や頭皮に優しいシャンプーと言えます。

メーカー	ガーデン
ブランド	マーガレットジョセフィン
容　量	800ml ※他の容量は商品詳細ページ、または美通販カタログ内でご確認ください。
香　り	チャームフレグランス
価　格	美通販価格（詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。）
商品番号	00083022

美通販でこの商品の詳細を見る

公式HPでこの商品の詳細を見る

ウエラ　エレメンツＲシャンプー
なめらかな泡立ちと、きしまず柔らかな洗い上がりを実現してくれるノンシリコンシャンプーです。髪がパサっと仕上がってしまいがちなノンシリコンシャンプーの中でも、特に潤いを残した滑らかな洗い上がりがウエラ　エレメンツRシャンプーの特徴と言えます。
「トリートメントもすべてノンシリコン製品にしたいけど、髪に潤いを保ちたい」という方におすすめです。

メーカー	ウエラ
ブランド	エレメンツ
容　量	250ml
香　り	フローラル
価　格	美通販価格（詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。）
商品番号	00127149

美通販でこの商品の詳細を見る

アリミノ　シェルパ　デザインサプリシャンプー　D-3
「髪が多く広がりやすいけれど、髪や頭皮に負担の少ない低刺激なノンシリコンシャンプーを使いたい」という人は、シェルパ　デザインサプリシャンプー　D-3を試してみてはいかがでしょうか。
ノンシリコンシャンプーとは思えないしっとりとした洗い上がりは、髪の広がりやゴワツキを防いでダメージをしっかり補修してくれます。シェルパ　デザインサプリシャンプーは髪のダメージや理想のヘアスタイルごとに、D-1、D-2、D-3とバリエーションが展開されていますが、初めてノンシリコンシャンプーを使うなら、しっとりタイプのD-3から試してみるのがよいでしょう。

メーカー	アリミノ
ブランド	シェルパ
容　量	280ml ※他の容量は商品詳細ページ、または美通販カタログ内でご確認ください。
香　り	ベリーローズ
価　格	美通販価格（詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。）
商品番号	00072901

美通販でこの商品の詳細を見る

公式HPでこの商品の詳細を見る

ノンシリコンシャンプーで理想の髪を手に入れよう

今回はノンシリコンシャンプーの特徴やメリット・デメリット、向いている人の特徴などを紹介してきました。

近年の健康志向によってノンシリコンシャンプーが注目されるようになってきましたが、従来のシリコンシャンプーも決して髪に悪影響を与えるわけではありません。現代のヘアカラー・パーマ事情に合わせて、必要だと判断して配合されているものがほとんどだと言えます。

だからこそノンシリコンシャンプーを使う人は、自分の髪質と理想のヘアスタイルを実現するために、必要な要素を充分理解してシャンプーを選ぶようにしてください。

シャンプーによって髪質は大きく変わるため、今回の記事を参考に自分にぴったりのシャンプーを探してみてくださいね。「たかがシャンプー、されどシャンプー」です。

KITAI美容ライター

投稿者の過去記事

10年間美容室でスタイリストとして勤務。ヘアケアマイスター検定マイスタークラス。2児の母。現在は美容ライターとして活動中。
美容業界を去ったからこそ、美容師目線とお客様目線の両方からサロン経営や営業戦略について考えます。