カットやパーマ、ヘアカラーなど美容師の仕事をする上でハサミと同じくらい必要な道具のコーム。ハサミにはこだわるけど、意外とコームにまでこだわってる人って少なかったりします。自分に合ったコームを選ぶことで仕事のスピートやクオリティーが上がるのも事実。
そこで今回は、コームの選び方やコームのおすすめ情報をシェアしていくので良かったら参考にしてください。
Last Updated:2021/5/31
テーツコーム(T2)の基本の選び方
テーツコームと聞いて「ん?テーツコームって何?」と思われた美容師さんもいるのではないでしょうか。普段のサロンワークでは、テーツコームという呼び方をする人はほとんどいません。テーツコームとは「カットコーム」の正式名称になります。
カットコームは、美容師をする上で一番使うコームになるので選び方が大事です。スタイリストであれば、いろんな髪型のシチュエーションに備えて2~3種類のカットコームを持っておいたほうがいいでしょう。私もサロンワークでは2~3本のカットコームを使って施術をしています。
米正のエバーエイトは、定番中の定番カットコームです。美容学生の時代に学校から配布された記憶がある人もいませんか?
サイズも181mmで非常にコンパクト。持ち運びもでき、密刃と粗刃の2つに分かれています。いろんなカットのシーンで使えるので、1本持っておいて間違いなしのおすすめカットコームです。
メーカー | 米正 |
---|---|
ブランド | エバーメイト |
サイズ | 181mm、コーム部:幅25×厚さ4mm |
材 質 | 高質プラスチック |
サロン価格 | |
商品番号 | 11207 |
Y.S.パーク YS-402 ビッグハーティドコーム ホワイトは、実際に私がメインで使っているカットコームでもあります。
このカットコームの最大のメリットは、刃と刃の隙間が大きいというところ(粗刃です)。刃と刃の間の隙間が大きいメリットは何かというと、髪のスライスを取るときに「無駄なテンションがかからない」ことです。良い意味で髪のスライスをキレイに取ってくれないので、より自然でナチュラルなカットがやりやすくなります。
デメリットは、キレイに髪のスライスが取りづらいので美容師としてのスキルをもってないとカットラインがガタガタになる恐れがあります。
個人的には、蜜刃のコームを使っていてカットに慣れてきたら粗刃のコームも使ってみるといいかもしれません。どちらかというと、粗刃のコームはヘアスタイリトの上級者用のカットコームと言っていいでしょう。
メーカー | Y.S.パーク |
---|---|
ブランド | カッティングコーム |
サイズ | 188mm、コーム部:幅38×厚さ6.4mm |
カラー | ホワイト、レッド、ピンク、カーボンブラック |
材 質 | ポリエーテルイミド |
定 価 | |
商品番号 | 11342 |
リングコームの基本の選び方
リングコームは、サロンワークでパーマを巻く際に使ったり結婚式などのヘアセットで使ったりします。そんなリングコームを選ぶ上で大事になってくるのが、刃の密度とテールの部分の素材です。私は、営業で使い分けるために2種類のリングコームを使ってサロンワークに対応できるようにしてます。
おすすめのリングコームを紹介していくので参考にしてくださいね。
このY.S.パーク YS-102 クイックワインディングコームのメリットは、細かい蜜刃と細長いステンレスのテール部分です。細かい蜜刃なので、パネルを取るときに正確でキレイに取ることができます。テール部分も細くステンレスでできているのでスライスも取りやすいです。
営業でも使えるんですが、アシスタントがワインディングの練習をするときに使うと正確性が増すのでワインディングがグンとやりやすくなります。私もワインディングでタイムを縮めるときに、このコームを使ってタイムが縮まった経験があるので使ってみてはいかがでしょうか。
メーカー | Y.S.パーク |
---|---|
ブランド | クイックワインディングコーム |
サイズ | 221mm、コーム部:長さ94×幅25×厚さ4.7mm |
カラー | ホワイト、レッド、キャメル、ピンク、カーボンブラック、グリーン、ディープパープル、ブルー |
材 質 | ポリエーテルイミド |
定 価 | |
商品番号 | 11328 |
Y.S.パーク YS-101 クイックワインディングコームは、先ほど紹介したリングコームのテール部分がステンレスではないものになります。読者の方は「テール部分がステンレスじゃないだけで何が違うの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
テール部分がステンレスだと営業でお客様の頭で実際にパーマを巻くときに、尖ったテール部分で頭皮を傷つけてしまう場合があるんです。このリングコームは、ポリエーテルサルフォンという材質なんですが、これだとテール部分も鋭く尖ってなくスライスを取るときに頭皮を傷つける心配がありません。
メーカー | Y.S.パーク |
---|---|
ブランド | クイックワインディングコーム |
サイズ | 214mm、コーム部:長さ93×幅25×厚さ4.5mm |
カラー | ホワイト、レッド、キャメル、ピンク、カーボンブラック、グリーン、ディープパープル、ブルー |
定 価 | |
商品番号 | 11323 |
最新コーム事情
カットコームやリングコームは、各スタイリストによって使う種類が全く違うんです。大きく分けて「目の細かい蜜刃」を使う人と「目の粗い粗刃」を使う人の2種類に分かれます。
お互いのメリットとトリートメントコームについても紹介します。
目の細かい蜜刃のメリット
目の細かい蜜刃は、カットやパーマをするときに正確なスライスを取ることができます。
専門学校で技術を習うときやアシスタントで練習するときは蜜刃を使うことが多いです。スライスを取ったパネルの角度やパネル数を覚えるなら、正確にスライスを取れる蜜刃のほうが粗刃より確実にわかりやすいので、修行中の美容師さんは蜜刃を使ってみてはいかがでしょうか。
もちろん、ベテランの美容師さんでも使っている方はたくさんいるので、正確性を求めるなら蜜刃がおすすめです。
目の粗い粗刃のメリット
目の粗い粗刃のメリットは、自然なヘアスタイルが作れるということです。目が細くないのでスライスを取って髪を指で挟んでも良い意味で正確に取れておらずテンションもかかっていません。
美容師さんならわかると思うんですが「テンションがかかっていない」という部分がポイントになってきます。
くせ毛の髪は伸縮するので蜜刃でキレイにスライスを取り、テンションかけてカットしてもキレイに揃いません。くせ毛のようなカット後にバラバラに髪が伸縮する髪は、蜜刃のような細かいコームはあまり適していません。
その点、粗刃だと髪にテンションがかからないのでカット後でも自然で、伸縮する髪に対して正確なカットが可能です。
トリートメントコームとは?
このトリートメントコームとは、トリートメントをする際にムラなく塗布するために使うものです。感覚的に美容師さんが使うというより、お客様に使ってもらったほうがいいと思います。
私たちプロは、トリートメントの塗布をムラにする可能性は低いです。しかし、お客様の場合は自宅でトリートメントをするときに塗布ムラになってしまう可能性が高いので、トリートメントコームはお客様に店販商品としておすすめすると良いでしょう。
ジャンボコームでもトリートメントコームの代用は効くので参考にしてみてください。
メーカー | Y.S.パーク |
---|---|
ブランド | ジャンボコーム |
サイズ | 222mm、コーム部:長さ100×幅50×厚さ6mm |
カラー | レッド、ブラック、ホワイト、ピンク |
定 価 | |
商品番号 | 11321 |
“流行”よりも定番コームを使いこなそう!
カットコームやリングコーム選びで知っておいて欲しいのは「流行りのものより定番が大事!」ということです。コームは、あくまで美容師の技術の補助となるものであり、その定番であるコームを各美容師さんの技術で使いこなすイメージが良いと思います。
私もそうでしたが、新しい技術を覚えたりスキルアップしていくと自然と使うコームも変わってくる場合が多いです。技術の研さんも含めて、今回の記事が良いコーム選びの参考になれば嬉しいです。