セニングシザー

セニングシザーとは?種類や選び方・研ぎ方をプロが解説

セニングシザーとは、刃の部分がギザギザしているハサミの一種です。その中でも種類がいくつも用意されており、用途によって使い分けると、スムーズにカットができるようになります。選び方がわからない人のために、それぞれの特徴をまとめてみました。

セニングシザーとは

セニングシザーとは

セニングシザーは、美容師がよく使っているハサミのひとつです。見た目からして、普通のハサミでないのがわかるでしょう。そもそもあの形は髪の量を減らすために作られており、通常のハサミのように使うだけで、ボリュームの調整ができてしまいます。

セニングシザーができる前には、通常の形をしたハサミで、縦に振って髪を切ってボリューム調整をしていました。ある程度のスキルが必要で、感覚をつかむまでは、見習い美容師には習得が難しいでしょう。

その手間を省くためにセニングシザーは作られており、使い方次第ではボリューム調整以外でも、幅広く使えます。

ちなみに美容師のカットの感覚に合わせて、スキ具合が違うセニングシザーがあります。好みによって使い分けましょう。10%ほどしか切れないものから、8割髪が切れて、一気に毛量を減らせられるセニングシザーもあります。

セニングシザーの種類

セニングシザーは、刃の形状によって種類が分けられます。メインで使うセニングシザーと、特別な用途によって使うサブ用のセニングシザーなど、いくつか用意する美容師もいるでしょう。それぞれ特徴が違うので、このように用途によって使い分けるのがおすすめです。

以下で詳しく紹介しますが、セニングシザーに限らず、フィーリングが大事になってきます。セニングシザーを購入する前は、必ず実際に髪を切ってみて、感覚があっているものを選びましょう。そのひとつの目安として、以下の紹介する種類を参考程度の確認してみてください。

正刃(せいば)

美容師は、主に親指で刃を動かして髪を切っていきます。正刃のセニングシザーは、薬指で刃を固定する静刃のほうがギザギザになっており、表面の髪がたくさん切れるでしょう。毛量をコントロールしたい人は使い勝手がよく、とりあえず正刃のセニングシザーを使えば問題ありません。

ちなみに正刃は、美容師がよく使われるといわれる種類として有名です。パネルを引き出して角度を付けながらカットするからですが、その状態で髪が切りやすいのが正刃だからでしょう。

アルティメット44(6.0インチ/30目)
アルティメット44(6.0インチ/30目)

サイズ 全長168mm/刃長72mm
リング:右21mm/左21mm
形 状 オフセット型コブ付3D
刃 型 正刃・R刃
材 質 コバルト合金
サロン価格 42,000円
商品番号 115594

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その他の用途でセニングシザーを使いたいのなら、以下のような種類を選ぶと、使いやすいと感じやすいでしょう。

逆刃(ぎゃくば)

逆刃は上記の正刃と正反対の位置にギザギザの刃がついており、主に理容師がよく使うセニングシザーといわれています。それは刈り上げの時に、断面をボカせるのに役立つからです。

もう少し詳しく言うと、よく動かすリングに親指を入れて、動刃の部分にギザギザがついています。これは髪の内側が多めに切れるようになっており、刈り上げをした髪と相性がいいわけです。

正刃はパネルを引き出して髪を切るのに適していますが、逆刃は髪をすくい上げて切ってもよく切れます。逆にパネルを引き出して切ると、引っかかるなど使いにくいので、用途によって分けて使うといいでしょう。

光 ニーナコスモス #715 5.8インチ25目
光 ニーナコスモス #715 5.8インチ25目

メーカー
ブランド ニーナコスモス
形 状 メガネ型コブ付
刃 型 正逆・ストレート刃
材 質 モリブデン・コバルト鋼
サロン価格 85,000円
商品番号 123601

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段刃(だんば)

セニングシザーの多くは、髪の毛を抑え込んで切るといった流れでカットしていきます。しかしそれだと髪の毛が引っかかるなどして、切りにくいと感じる場合があるでしょう。そこで段刃というセニングシザーが出てきました。

この種類の特徴は、刃先が階段のような角度がついており、ちょうどいい感じで髪の毛が逃げてくれます。つまり切っている最中に、髪の引っかかりを最小限に抑えられるでしょう。

またこの角度がついているメリットは、切りやすさだけではありません。実は髪を切った後の仕上がりも自然になるため、何度も切って調整するなどの手間もなくなります。セニングシザーを使っても、素早く仕上げたい人は段刃を使うと、ストレスなくカットができるでしょう。

櫛刃(くしば)

セニングシザーの特徴は、ギザギザの刃がついているところです。このギザギザの刃を櫛刃といいますが、この櫛刃が両方についているシザーを櫛刃や、両櫛セニングとも言います。

櫛刃のポイントは抜けがいいため、引っかかるなどのカットの邪魔になりにくい点です。スムーズにカットがしたい時に役立つでしょう。しかしその分、カットの時にパワーが足りないため、しっかり切れないというデメリットもあります。

とはいえ、髪の負担も少ないので、きれいな髪の状態を維持する美容師としては、とりあえず持っておいて損のないセニングシザーのひとつです。

V溝刃

ギザギザになっている刃の先端が、V字になっているセニングシザーを、V溝刃といいます。この種類のポイントは、髪を逃がさずしっかりカットができる点です。

フラットな状態のセニングシザーだと、髪が逃げて思ったより髪が切れていない場合があります。毛量が多い剛毛の人をカットしている時は、大変に思うかもしれません。しかしV溝刃で作られたセニングシザーを使うと、そこまでの負担がないため、効率よくカットができるでしょう。

少し前の世代のセニングシザーだと、よく使われているので、確認してみてください。

セニングシザーの選び方

セニングシザーの選び方

セニングシザーには、上記のように種類がたくさんあり、選び方に困ってしまう人も多いでしょう。そこで選び方についてまとめてみました。ひとつの目安として、参考程度に選び方をチェックしてみてください。

ちなみに最終的には、実際にセニングシザーを触ってみて、自分に合っていると思ったものを選ぶと失敗を最小限に抑えられるでしょう。

用途で選ぶ

セニングシザーは、幅広い使い方ができるハサミです。そのため用途によって選ぶと、買ってみたものの使わなくなったという事態を防げるでしょう。

  • オールマイティになんでも使う → 正刃
  • 毛量調整しながら仕上げる → 両櫛セニング
  • 刈り上げの仕上がりをよくする → 逆刃 など

上記はあくまで一例ですが、セニングシザーを使った経験がない人は、とりあえず正刃を使ってみましょう。特に不自由がないので、使ってみて合わないと思うようになってから、別の種類を使えば損はほぼありません。

スキ率を見て選ぶ

セニングシザーは刃の形だけでなく、スキ率という数値によっても種類が分けられます。スキ率とは、セニングシザーで切った時に、毛量がどれだけ切れるのか表す数値です。

初めてセニングシザーを使うなら、以下のようにスキ率が少ないものを選びましょう。

  • 30%まで:セニングシザーを使ったことがない初心者
  • 30%以上:使いこなし方がわかる上級者 など

セニングシザーをすでに使っていて慣れている人は、スキ率が高いものを選ぶと効率よくカットができるようになり、時短にもつながります。

セニングシザーの使い方

セニングシザーの使い方

セニングシザーは、スキばさみともいわれるだけに、使い方を間違えて把握している人がいます。特に刃をパネルの横から入れて、バッサリ切ってしまう使い方をしている人は注意しましょう。それはセニングシザーが、ギザギザの刃をしているからです。

横に刃を入れてカットすると、切った部分にラインが出て、いかにもセニングカットをしたというのがすぐにわかります。不自然な仕上がりになるので、必ずセニングシザーを使う時は、パネルを斜めから入れるか、縦に入れるかのどちらかにしましょう。

上記は毛量調整のやり方のひとつですが、束間を出したい時は、刃を縦に入れて間引きしながらカットしてください。このようにギザギザの刃が付いたセニングシザーは、使い方の幅があるので、研究しながら自分独自の使い方をマスターしましょう。

セニングシザーの研ぎ方

セニングシザーは、通常のハサミと同様に、定期的に研がないと切れが悪くなってしまいます。髪が引っかかるなど、スムーズなカットができなくなるので、研ぎ方を把握しておくと安心です。

結論から言ってしまうと、基本的に通常のハサミと同じ研ぎ方で問題ありません。ハサミについたネジをとって、バラバラにしてから研ぎ石で研いでいきましょう。

ただしギザギザの刃の部分の刃先が、どのような形状をしているのか、よく見ておく必要があります。V溝刃のように特殊な形状をしている場合、研いでいる時に、フラットな刃にならないように注意しましょう。

ハサミの刃を固定して、研ぎ石を手に持って研ぐと、研ぎすぎを防止できるはずです。

セニングシザーは用途によって選ぶと時短ができる

セニングシザーには、たくさんの種類があり、用途によって選ぶといいでしょう。それぞれ特徴があるので、目的によって選ぶと損がありません。

中にはセニングシザーを使った経験がなく、何を選べばいいのかわからない人もいるでしょう。そんな人は、正刃というオーソドックスなセニングシザーを選べば問題ありません。幅広く使えるのでおすすめです。

また使っているうちに、セニングシザーが切れにくくなっているでしょう。そんな時は研いで切れ味をよくしてあげると、使い続けられます。もちろん研ぐ自信がない人は、ハサミを研ぐ専門の業者がいるので、依頼をして代わりに研いでもらいましょう。
 

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メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

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美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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