黒染めの色落ちまでの期間は? 色落ちしない方法・早くさせる方法

黒染めをする上で気になるのが色落ち。
しかし、黒染めは一度染めてしまうと髪が明るくなりづらいのが欠点です。
そこで今回は《黒染めの色落ちまでの期間は? 色落ちしない方法・早くさせる方法》というテーマでシェア。
この記事を読むことで、黒染めの色落ちについての疑問が解決します。
福岡でフリーランス美容師をしている宇井がお送りします。

黒染めとは?


黒染めは、ブリーチを使った派手髪でも地毛のような黒に染めることが可能です。
その反面、黒染めをすると色落ちがしづらく、次回からのカラーが難しくなります。

黒染めをした髪でカラー目的のために来店した場合、美容室によっては断られることも多いです。
それくらい、黒染めをした髪は美容師からすると扱いづらいと言えます。

もし、読者のあなたが黒染めを甘く見ていたら、考え直してください。
安易な気持ちで黒染めをすると後悔します。

黒染めは自然に色落ちすることはない

美容師をしているとお客様から「黒染めは、どれくらいで自然に落ちますか?」と聞かれます。
残念ながら、黒染めが自然に色落ちすることはありません。

記事を読み進める前に《黒染めは自然に色落ちしない》という前提条件を覚えておいてください。

しかし、この説明を聞いて「私の周りに黒染めが自然に落ちた人がいます」みたいな意見の方もいるはず。

これに関しては、ほとんどの場合が偶然です。
おそらく、黒染めが自然に色落ちした理由は以下の2つ。

● 髪がブリーチで傷みすぎている
● 黒染め自体の染まり方が甘い

決して美容師さんが狙ったわけではありません。
このような不確定要素が多い例は除外して説明していきます。

黒染めが色落ちする期間は髪の状態で変化する


黒染めをする人が最も気になるのが色落ちするまでの期間です。
色落ち期間に関しては、「○ヵ月で落ちます」と断定することはできません。
なぜなら、黒染め前の髪の状態次第で変わるからです。

例えば、以下の2つの状態ではまったく色落ちが変わってきます。

● ブリーチをしている髪
● ブリーチをしていない髪

ブリーチをしていない髪は、色落ちは遅くなります。
逆にブリーチをしている髪だと、色落ちは早いです。

そのため、黒染めの色落ち期間はあくまで目安と思ってください。

黒染めはどれくらいで色落ちするのか

黒染めの色落ちする期間の目安は約半年です。

しかし、半年が経過しても黒染めが完全に色落ちするわけではありません。
黒染めをした際の染料は、若干残り続けます。

「半年経過して黒染めが落ちてきたから、明るいカラーができる!」と勘違いしないようにしてください。

黒染めが少し色落ちしたら「これまでよりは、明るいカラーになりやすい」程度に思うと良いです。
それくらい黒染めは、一度すると完全に色落ちしません。

読者のあなたが想像している2倍も3倍も黒染めはしつこいです。

色落ちしたらどうなる? 黒染めの色落ちまでの経過

半年間で「どのように色落ちするか?」を紹介していきます。
黒染めの色落ち期間は断定できないため、目安として考えてください。

黒染めから1ヵ月程度

黒染めをして1ヵ月経っても、色落ちによる変化はほとんどありません。
そのため、1ヵ月後にカラーをしてもまったく明るくならないので注意してください。

しかし、黒染め前にブリーチをしていたら多少の色落ちはします。
髪の明るさで例えるなら、地毛よりも少し明るい程度の5~6トーンです。

黒染めから3ヵ月程度

黒染めをして3ヵ月経過すると、地毛より明るくなります。
髪の明るさに例えると、7トーンくらいです。(地毛は4トーンくらい)

3ヵ月経過して髪が少しだけ明るくなっても、赤みのある感じになります。
黄色っぽくは色落ちしません。

このように赤茶っぽく色落ちするのが黒染めの特徴と言えます。
一度、黒染めをしたら3ヵ月程度では色落ちしないので注意しましょう。

黒染めから5ヵ月程度

5ヵ月経過すると、3ヵ月後と比較して少しだけ明るくなります。
髪の明るさは、7~8トーンくらいです。
もちろん、色落ちは赤茶っぽい感じになります。

この状態から、アッシュ系のような透明感のあるカラーをしても効果はありません。
アッシュ系に限らずですが、どの寒色系で染めてもほとんど発色しないと思った方がいいです。

しかし、暖色系なら多少は染まります。
本当に少しだけ発色する程度なので、過度な期待はしないでください。

寒色系と比較したら、暖色系の方が若干染まる程度です。
染まっても発色はかなり弱いため、色味は感じづらいと言えます。

黒染めの色落ちをできるだけ防ぐには


ここでは、黒染めをより長く楽しむためのポイントを紹介します。
黒染めをする前の状態によっては、色落ちがしやすくなるので注意。
仕事の面接などで黒染めを少しでも保たせたい人は参考にしてください。

アミノ酸シャンプーを使用する

アミノ酸シャンプーの特徴は、マイルドな洗浄力です。
そのため髪や頭皮への負担が少なく、色落ちを遅らせてくれる効果があります。

逆に選んではいけないのが、高級アルコール系のシャンプーです。
高級アルコール系のシャンプーは、洗浄力が非常に高く刺激が強いです。

黒染めの色落ちを防ぎたいなら、高級アルコール系のシャンプーはやめましょう。

洗い流さないトリートメントでケアする

洗い流さないトリートメントは、黒染めの有無に関係なく使ってもらいたいです。
洗い流さないトリートメントを使うメリットは多いです。

  • 髪の手触りを良くしてくれる
  • 静電気を防いでくれる
  • 髪の摩擦によるダメージも防いでくれる

髪の摩擦を抑えてくれると、色落ちのスピードも自然と遅くなります。
洗い流さないトリートメントを使うポイントとしては、使用後にコーミングをすることです。

髪は約10万本あるため、手ぐしでつけてもムラができます。
その点、コーミングをすれば髪全体にムラなく広がってくれるため安心。

洗い流さないとリートメンントを使ったら、必ずコーミングまでするようにしましょう。




洗髪後はしっかり乾かす

髪が濡れている状態は、髪にとって危険です。
物理的ダメージを受けやすくなっているため、少しの摩擦でも髪が傷みます。

お風呂上がりは、すぐに乾かすようにしましょう。
髪を乾かすポイントは、最初のタオルドライで余分な水気を取ってあげることです。

水気が残っていると、ドライヤーを使っても髪が非常に乾きづらくなります。

また、SNSを通じて私の元に「ドライヤーの熱で髪は傷みませんか?」と質問がきます。
これに関しては、ドライヤーで髪が傷むことはほぼありません。

もちろん、超至近距離でドライヤーを当て続けたら髪は傷みます。
ただし、そのようなドライヤーの使い方をする人はいないはず。

髪を乾かすことは、ヘアケアの基礎になるため習慣づけるようにしましょう。

ヘアアイロンは極力使わない

ヘアアイロンの熱は、黒染めが色落ちする大きな原因。
さらに髪へのダメージも、読者のあなたが想像している以上に高いです。
アイロンを繰り返している髪は、以下のようなデメリットがあります。

  • 髪がパサついてまとまらない
  • 色落ちが早くなる
  • 明るいカラーが染まりづらい

ドライヤー後に当たり前のようにヘアアイロンを使っている方は注意してください。
熱のダメージは、非常に厄介です。

色落ち期間は染め方でコントロールも可能

黒染めの色落ち期間は、染め方を変えるだけで多少のコントロールができます。
一時的に黒染めをされたい方は参考にしてください。

3ヵ月で色落ちする黒染め

美容師さんに「3ヵ月くらいで色落ちする黒染めをお願いします」と伝えれば可能です。
しかし、色落ちする黒染めができる美容師さんはごくわずか…

来店前にインスタのDMなどで事前に確認をするのがおすすめです。
また、3ヵ月で黒染めが色落ちするといっても多少の前後はします。

そのため「ぴったり3ヵ月で色落ちをする」と思うのはやめてください。

1ヵ月で色落ちする黒染め

1ヵ月で色落ちする黒染めも、美容師さんにお願いしたらOKです。
事前にDMで「1ヵ月で色落ちする黒染めが可能か?」の確認するのも忘れないようにしましょう。

また、市販されている「1ヵ月で色落ちする黒染めカラー」みたいな商品を使っても効果は期待できません。
それほど、黒染めを色落ちさせるのは難しいです。

1日で色落ちする黒染め

その日限りの黒染めをしたいなら、染めるよりも黒染めスプレーなどがおすすめ。
黒染めスプレーが使いづらい人は、黒染めワックスでも問題ありません。

黒染めワックスは直接手に取ってつけられるため、短髪の方には使いやすいです。
逆にロングの方だと、黒染めワックスを髪全体につけるのは難しくなってきます。

そのため、以下のように髪の長さ別で使い分けると簡単です。

黒染めスプレー:ミディアム~ロング
黒染めワックス:メンズ、ショート

黒染めをしてしまうと、1日では色落ちしません。
シャンプーで落ちるタイプの黒染めアイテムを使ってみてください。

色落ちさせたいときの落とし方


しつこく残った黒染めは、なかなか落ちません。
ここでは、黒染めを色落ちさせる方法を紹介します。

また「黒染めが落ちる=黒染めがすべてチャラになる」わけではありません。
あくまで「黒染めが落ちると、ある程度のカラーが可能になる」と思っておいてください。

ブリーチでの黒染め落とし

ブリーチを使った黒染め落としは、最も多いやり方で効果も高いです。
しかし、ブリーチを使うため髪への負担は大きいので注意!

すでに髪のダメージが限界を超えている人は、ブリーチで黒染め落としをすると髪が切れる可能性もあります。

「効果抜群だけど、髪への負担も大きい」と覚えてください。


ティントコントロール剤黒染め落とし

ティントコントロールは、黒染めの染料のみ落としてくれるアイテムです。
髪への負担もブリーチより低いのが特徴!
その反面、ブリーチよりも黒染めの色落ち効果は低いです。

ティントコントロールを2回するくらいなら、ブリーチを1回した方がいいかもしれません。
担当する美容師さんと「ブリーチとティントコントロールのどちらを使うか?」を相談して決めましょう。

セルフでの黒染め落としはリスク大

黒染めをセルフで落とそうとする人は多いです。
美容師目線で言わせてもらうと、絶対にやめた方がいいです。
理由は2つ。

● 髪への負担が大きい
● 色ムラになる可能性がある

黒染めを色落ちさせるのは、プロの美容師でも非常に困難です。
それほど難しい黒染め落としを素人である一般の方がしても、失敗するのが目に見えています。

セルフで黒染め落としに失敗すると色ムラになり、美容室での手直しも断られる可能性も高いです。

セルフで黒染め落としは、絶対にやめてください。

黒染め後の色落ちが汚いときの対処法


黒染め後の色落ちは、基本的に汚いです。
通常の色落ちと違い、黄色っぽくはなりません。
「黒染め後の色落ちを少しでも良くしたい」とお思いの方は参考にしてください。

黒染め後、汚い赤色や緑色になる原因

黒染めのほとんどが、暗いブラウンを使っています。
暗いブラウンには、赤茶の色素が多く含まれています。
そのため、黒染めが色落ちしても赤茶の色素はキレイに抜けません。

また、寒色系の色で黒染めをする美容師さんも多いです。
暗いブラウンと違って、寒色系で黒染めをすると緑っぽく色落ちします。

このように黒染めの色落ちは、赤茶と緑の2択です。
特に、セルフブリーチをしている髪に黒染めをすると色ムラになりやすいので注意!

汚く色落ちしたときの対処法

汚く色落ちした黒染めは、ブリーチを使うのがいちばんです。
ブリーチを使えば、黒染めで残留した色を除去してくれます。

しかし、ブリーチを使った分だけ髪への負担は大きいです。

「ブリーチを使えば、汚く色落ちした髪色を修正できる代わりに髪へのダメージもある」と覚えておいてください。

黒染めの色落ちで使えるブリーチのダメージを抑える

ここまで読んできて、以下のように思われていませんか?

「結局、黒染めの色落ちはブリーチがないと修正できないの?」
「ブリーチのダメージを少しでも抑えられないの?」
「難しいのはわかっているけど、髪への負担を減らしたい」

実はブリーチのダメージは、特殊な薬剤を使うことで軽減できます。
使用する薬剤はプレックス剤です。

ケアブリーチとも言われたりします。
プレックス剤は、ジマレイン酸やマレイン酸が含まれている成分(一般の方は知らないと思いますが…)。

これらの成分を使うと髪にハリコシを与えて切れ毛を抑えてくれます。
ヘアカラーに特化した美容室なら、取り扱っている場合が多いです。

一度、確認してみてください。

黒染めは色落ちしづらい! ブリーチしても髪へのダメージは残る


今回のテーマ【黒染めの色落ちまでの期間は? 色落ちしない方法・早くさせる方法】についてまとめていきます。

・黒染めは色落ちしづらい
・黒染めは自然に色落ちしない
・ブリーチを使うと黒染めは明るくなる
・髪へのダメージが気になるならケアブリーチを使う
・黒染めの色持ちを良くするならヘアアイロンは禁止
・セルフで黒染めを明るくするのは色ムラになるためNG

黒染めは、使い方次第で一瞬で地毛に戻してくれる便利なカラーです。
その反面、一度使うと色落ちしないので大変でもあります。

黒染めをする場合は、担当の美容師さんとしっかりカウンセリングをしてから決めましょう。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

 

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宇井一八フリーランスヘアスタイリスト兼ウェブライター

投稿者の過去記事

福岡理容美容高等専門学校を卒業。2店舗のサロンを経て2017年にフリーランスのヘアスタイリストとして活動をスタート。カラー比率は、80%以上でブリーチを使ったカラーや明るい白髪染めなど、あらゆるヘアカラーが得意分野。
現在は、ヘアスタイリストとして活動の傍らウェブライター業や百貨店とUUU計画(ユーケイカク)という名前でアートイベントの主催を運営中。
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