縮毛矯正にかかる時間はどれくらい? 目安時間や施術が長い理由を解説

縮毛矯正は美容室の中でもトップクラスに施術時間がかかるメニュー。
なぜなら、縮毛矯正にはさまざまな工程が存在するからです。
そのため、初めて縮毛矯正をされる方は「時間がどれくらいかかるか?」を知った上でオーダーをするのが重要。
そこで今回は【縮毛矯正にかかる時間はどれくらい? 目安時間や施術が長い理由を解説】というテーマでシェア。
福岡でフリーランス美容師をしている宇井がお送りします。

縮毛矯正にかかる時間


縮毛矯正の施術時間は、美容室によって1時間前後変わってきます。
施術時間は「早いから良い」「遅いから悪い」というわけではありません。

重要なのは、髪質や髪の長さに対しての適正な施術時間。
施術時間の違いは、仕上がりにも影響してくるため注意してください。

縮毛矯正の施術時間は平均3~4時間

4時間の予定だった縮毛矯正の施術時間が、3時間で終わる分には問題ありません。
なぜなら、縮毛矯正は3時間が平均的な施術時間だからです。

しかし、3時間が2時間で終わる場合は注意が必要です。
正直、縮毛矯正の時間が2時間以内で終わるのは早すぎます。

つまり、疑いたくはないですが、必要な工程を省いている可能性があるからです。
美容室で縮毛矯正をして以下のようだったら、店を変えることも検討してください。

・縮毛矯正の伸びがイマイチ
・縮毛矯正がいつも2時間以内に終わる

縮毛矯正の平均目安時間は、3時間と覚えておきましょう。

縮毛矯正の施術時間は条件によっても異なる

縮毛矯正は、以下のような髪質の場合は施術時間が変わってきます。

  • 毛量が少ない
  • 髪がダメージを受けている

縮毛矯正をする上で、毛量が多いと通常よりも時間がかかります。
髪の量が多いと思ったら、時間に余裕を持って予約を取りましょう。

逆に髪がダメージを受けている人は、施術時間が早くなります。
このように、髪質によって縮毛矯正の施術時間が前後します。

縮毛矯正の時間を左右する条件


縮毛矯正の時間は、髪質や髪の長さのほかにも、薬剤などで大きく変わります。
また、その薬剤を使用する美容師の腕も重要です。

ここでは縮毛矯正の時間に関して、さらに深堀りしていきます。

髪質や髪の長さ

髪質や髪の長さは、縮毛矯正に限らず施術をする上で時間を左右する大きな要因。
特に髪質的に液が浸透しづらい人は、通常の2倍近く放置時間を使うこともあります。

縮毛矯正は、髪の根元から毛先までムラなくキレイにアイロンをしなければいけません。
そのため、髪が長いと縮毛矯正のアイロンワークに時間がかかります。
特に髪の毛先へのアイロンは、プレスする強さなど繊細な力加減が必要です。

使用する薬剤

縮毛矯正の時間は、使用する薬剤の強さで大きく変わります。
これを聞いて、「強い液を使えば、早く終わるんじゃないの?」と思われた方はいませんか?
縮毛矯正はそんなに単純な施術ではありません。

なぜなら、髪質によっては強い液を使うと失敗する可能性があるからです。
特に新規のお客様は、美容師自体も髪質がわかりません。
美容師は髪質がわからないと、基本的に少し弱めの薬剤で様子を見ながら縮毛矯正をする場合が多くなります。

その結果、通常の施術時間よりも長くかかってしまいます。
2回目以降の縮毛矯正は、美容師側も髪質を把握しているため初回よりは早くなるはずです。

縮毛矯正は酸性だと時間がかかりやすい?

縮毛矯正で使う薬剤は、強さ以前にいくつかジャンルが分かれています。
大きく分けて以下の2つです。

  • アルカリ縮毛矯正
  • 酸性縮毛矯正

アルカリ縮毛矯正は、一般的な縮毛矯正とイメージしてください。
酸性縮毛矯正は、アルカリ縮毛矯正と比較して薬剤が弱いです。
そして、アルカリ縮毛矯正よりも施術時間がかかります。

酸性縮毛矯正は時間がかかる代わりに、ダメージ毛や髪質的に縮毛矯正がかかりやすい髪に効果抜群です。
さらに一概には言えませんが、酸性縮毛矯正はアルカリ縮毛矯正よりも自然に仕上がるのが特徴です。

一方で強いくせ毛に対しては、酸性縮毛矯正だとパワーが足りません。
このように縮毛矯正は、さまざまな髪に対応できるように使い分けるのが主流です。

施術を行なう美容師の腕

縮毛矯正に限らず、美容師の腕次第で施術時間は変わってきます。
例えば縮毛矯正1つ取っても、専門店とそうではない店では違います。
読者のあなたがSNSなどで見る縮毛矯正のほとんどは、専門店によるものです。

専門店が行なう縮毛矯正のクオリティーは、一般的な美容室ではなかなか出せません。
それくらい専門店がする縮毛矯正はレベルが違います。

特に【ブリーチをした髪に縮毛矯正】のようなオーダーは、一般的な美容室では無理です。
美容室へ縮毛矯正に行く場合は、「専門店か? 一般的な美容室か?」を調べて行くようにしてください。

縮毛矯正で失敗した髪はどうなる?

縮毛矯正は、かかる時間以上に完成度が重要!
縮毛矯正で失敗した髪は、以下の2パターンになります。

  • 髪にうねりが残る
  • 髪がビビリ毛になる

縮毛矯正をして髪にうねりが残った場合は、かけ直すことで対応できます。
しかし、髪がビビリ毛になると修復が困難です。

ビビリ毛とは髪がチリチリになった状態を指します。

ビビリ毛は髪のダメージの限界を超えているため、簡単に縮毛矯正をかけ直すのは難しいです。
縮毛矯正で時間を意識するのは、まず完成度を上げてからが大前提です。

縮毛矯正がほかのメニューより時間を要する理由


縮毛矯正は、カラーやパーマと比較して施術時間が長いです。
その理由を解説していきます。

縮毛矯正に時間がかかる理由は工程にあり

縮毛矯正の時間がかかる最大の理由は、工程の多さです。
工程の流れをヘアカラーと比較してみます。

ヘアカラーの工程

  1. カラー剤塗布
  2. 放置&流し

縮毛矯正の工程

  1. 1液塗布
  2. ドライ&ブロー
  3. アイロンワーク
  4. 2液塗布
  5. 放置&流し

見てのとおり、圧倒的に縮毛矯正の方の工程が多いです。

また縮毛矯正の液の流し中は、さまざまな薬液を塗布する工程もあります。
さらに、縮毛矯正のアイロンワークも非常に時間がかかります。

縮毛矯正の時間がかかる理由は、工程の多さと覚えておきましょう。

ロングでも縮毛矯正の時間を短縮できるヘアアイロン

当たり前ですが、縮毛矯正は髪が長いほど時間がかかります。
特にアイロンワークは大変です。

しかし私たち美容師が使用するアイロンは、大きさによって施術時間が変わってきます。

一般的に使われるストレートアイロンの幅は28mmです。
メーカーにもよりますが、ワンサイズ上げると35mmなどがあります。
28mmと35mmの大きさの違いはわずか7mmですが、スピードはまったく違います。
縮毛矯正のアイロンワークを35mmですると、施術時間が1.3~1.5倍ほど早くなる印象です。

逆に、髪の短いメンズ用の小さいストレートアイロンも存在します。
幅の狭いストレートアイロンは、小回りが利くためスピーディーにアイロンワークが可能です。

それほど、髪の長さに合わせてストレートアイロンを使い分けるのは重要になってきます。


1剤(1液)・2剤(2液)の放置時間

縮毛矯正の1液をつける前の髪は、例えるなら鎖でしっかりと結ばれている状態です。
その鎖を解くのが1液の役割です。

縮毛矯正では、1液で鎖が解けないと、どんなにアイロンをしてもキレイに伸びません。
それくらい1液には重要な役割があります。

アイロンの役割は、1液で髪の鎖を解いた状態からの再構築です。
そして最後の2液で再構築した鎖を固定すると、縮毛矯正の完成です。

縮毛矯正の2液の放置時間は、5~10分くらいと比較的短めです。
しかし、鎖を解く1液の放置時間は大きく前後します。

なぜなら、鎖が強く結ばれているほど解くのに時間がかかるからです。
1液の放置時間は、長いと30分以上かかる場合もあります。

縮毛矯正の時間が長い! 短くする方法はある?

縮毛矯正の時間を短縮できることは可能なのでしょうか?
私の経験も踏まえて解説をしていきます。

無理に急かすのはNG

縮毛矯正の時間を短縮する方法は以下の2つ。

  • 技術スピードを上げる
  • 2人で縮毛矯正の施術する

技術スピードは、意識したからといって一朝一夕で早くなるものではありません。
日々の継続した練習が必要です。
無理に技術スピードを上げようとすると、失敗をしてしまう可能性もあります。

2人での縮毛矯正の施術は、ひとり美容室では難しいです。
スタッフがいる美容室だと、店内の状況次第では2人での施術はできます。
そのため縮毛矯正の時間を短縮する方法としては、2人での施術が現実的です。

前髪だけ・根元だけなど部分縮毛矯正で短縮可能

部分的な縮毛矯正は、施術範囲が狭くなるため時間短縮になります。
実際問題、ヘアスタイルによっては全体的に縮毛矯正をしない方が良い方があります。

特にメンズのような比較的に髪が短いヘアスタイルは、前髪など部分的な縮毛矯正がおすすめです。
縮毛矯正をすると髪のボリュームがなくなります。

髪のボリュームないと、カットで骨格矯正ができません。
つまり、日本人特有の以下の欠点がモロに出てしまうことになります。

  • 頭のハチが張っている
  • 後頭部が絶壁である

その点、部分的な縮毛矯正なら、頭の形の欠点を補いながらヘアスタイルが作れます。
髪のクセが強いからといって、全体的な縮毛矯正ばかりするのは危険です。

担当の美容師さんと相談しながら、「どの部分に縮毛矯正が必要か?」を決めていきましょう。

縮毛矯正の時間短縮で絶対にやってはいけないこと

縮毛矯正の時間を短縮させようと、液の放置時間を減らすのはNGです。
記事中でも紹介しましたが、液が浸透していないと、アイロンワークをどんなに頑張っても縮毛矯正はかかりません。

特に多い失敗例が、部分的な縮毛矯正だからといって液の放置時間を短くすることです。
縮毛矯正の範囲が狭くても、液の放置時間は変わりません。

液の放置時間を減らすことだけはやめましょう。

縮毛矯正の時間を短縮するコツは髪質や長さにあった施術が重要


今回のテーマ【縮毛矯正にかかる時間はどれくらい? 目安時間や施術が長い理由を解説】についてまとめていきます。

・縮毛矯正はほかのメニューと比較して時間がかかる
・縮毛矯正に時間がかかる理由は工程の多さ
・縮毛矯正の平均施術時間は3時間前後
・髪質や髪の長さで施術時間は大きく変わる
・縮毛矯正は1液がもっとも重要になってくる
・縮毛矯正の時間を短縮するなら2人施術がおすすめ
・縮毛矯正専門店の仕上がりは一般的な美容室だと再現は難しい

基本的に縮毛矯正は、時間がかかるメニューです。
そのため、時間がないのに美容師さんを急がせてオーダーするのはおすすめしません。

急がせた挙句に縮毛矯正を失敗してしまっては本末転倒です。

今回の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。

 

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宇井一八フリーランスヘアスタイリスト兼ウェブライター

投稿者の過去記事

福岡理容美容高等専門学校を卒業。2店舗のサロンを経て2017年にフリーランスのヘアスタイリストとして活動をスタート。カラー比率は、80%以上でブリーチを使ったカラーや明るい白髪染めなど、あらゆるヘアカラーが得意分野。
現在は、ヘアスタイリストとして活動の傍らウェブライター業や百貨店とUUU計画(ユーケイカク)という名前でアートイベントの主催を運営中。
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