美容師の指名料の相場は? 給料に反映される? 指名が取れる美容師の特徴も解説

美容師の指名料というのは、お客様にしてみれば払いたくないと感じる人がいるのも事実です。
それなのになぜ指名料を導入しているサロンがあるのか、疑問に感じている人もいるのではないでしょうか?
指名料というのは、美容師からしてみればメリットが多いからです。
指名料について詳しくまとめてみたので、知りたい人は要チェックです。

美容師の指名料とは


美容師なら誰でも知っている指名料ですが、具体的にどのようなものだと認識しているでしょうか?

お客様から、「美容師であるあなたにカットなどの施術をしてほしい」と、指名という形でお願いされた時に発生するのが指名料です。
美容室によって決められている基本給に加え、歩合給として支給されます。

つまり指名される数が多ければ、それだけで美容師としては喜ばしいことであり、また給料アップにもつながります。

美容師の指名料はなぜあるのか

指名料の金額は施術者のレベルによってランク分けされているケースがほとんどです。また概して、指名料の高さは人気にも比例しています。

例えば指名料がない美容室では、施術レベルや人気が高い美容師に予約が集中することが考えられます。そのため、指名料に差を設けることで、お客様を分散させる 狙いもあるわけです。

例えば、500円と3,000円の指名料がかかる美容師がいたとしたら、よほどの理由がない限りは、多くの人は500円の美容師を選ぶのではないでしょうか? 特にそのお店が初めてであればなおさらです。

一方で、例え3,000円の指名料でも予約を入れるというお客様は、その美容師にどうしても施術をしてもらいたい常連だと考えられ、人数も限られてきます。
その結果、特定の美容師に予約がかたよることがなくなり、それぞれの担当者は1人のお客様にしっかり対応できる時間を確保できようになります。

美容室での指名料の相場額

指名料の導入を検討している美容室は、料金の相場を知っておきましょう。

お店のコンセプトや場所、ターゲットなどで異なりますが、「ジュニアスタイリスト」「トップスタイリスト」など施術者のランクに応じて500円から3,000円程度の指名料を設定しているようです。

ちなみに、カリスマと呼ばれる大人気の美容師の中には、指名料が数万円という人もいます。これは極端な例ではありますが、少なくとも金額を見るだけでも美容師のレベルの高さが想像できると思います。

このように相場より高く設定すれば、その美容師のブランド力が高くなり、「特別」だとお客様から認知されるようになると考えられます。つまり、指名料の金額設定はそれだけ重要だということです。

指名料と美容師の給料の関係


指名料は、美容師にとって大事な給料の一部です。
しかしベースとなる基本給の体系などによって、歩合給となる指名料の関係も異なります。

続いて、給料体系別による指名料の扱いについて説明します。

一部歩合制の場合

一部歩合制は、基本給とは別に歩合給が支給される給料体系です。
ちなみに美容師に入る指名料の割合は、2~3割ほどとお店によって違いますが、全額割り振られているケースもゼロではありません。
指名を受ければそれだけ給料の総額が多くなるので、場合によっては従業員のモチベーションにもつながります。

完全歩合制の場合

完全歩合制の場合は固定給がゼロで、施術をした分だけ払ってもらうシステムです。フリーランスなどの業務委託の場合に多く採用されます。お店との契約内容によりますが、施術料と指名料は比較的高い歩合率で支払われます。
担当するお客様の数によって収入が左右されるのがメリットであり、またデメリットでもあります。

業務委託の場合

業務委託とは、美容室の場所と名前を借り、その美容室のルールに従って営業するスタイルで、フリーランス美容師によく見られる働き方です。

美容室側が集客などをしてくれる代わりに、自分の売上の何割かをお店に支払わなくてはいけません。一般的には7割ほどで、この中に指名料も含まれます。条件は美容室によって異なりますが、場合によっては割合や条件などを交渉できることもあります。

面貸しの場合

面貸しとは、多くの場合は美容室にあるセット面を1席だけ借りて、そこで自由に営業をする働き方です。業務委託と違い、自分で料金を設定できます。基本的には自分のお客様だけを担当するので、指名料は発生しません。

美容室との契約内容はさまざまですが、使った材料や家賃の一部の支払いなどが発生するなど、売上の一部を支払うのが一般的で、残りが自分の収益になります。

給料だけじゃない、美容師が指名料を上げるメリット


先ほども簡単に説明しましたが、指名料の金額を上げることは美容師にとってもいくつかのメリットがあります。
給料がアップすることももちろんですが、それ以外にも次のような理由によります。

顧客との信頼関係が厚くなる

料金を高くしても指名してくれるお客様は、それだけその担当者に施術をしてほしいということです。
何度も繰り返し担当することで、お客様の髪質や性格を把握できるので、それだけ質の高い施術やサービスを提供できるようになるだけでなく、1回の施術にかける時間もある程度確保できるようになります。
またお客様にとっても担当者とのコミュニケーションが長くなることで安心につながり、結果として信頼度も高くなるでしょう。

モチベーションが上がる

指名料の金額を上げた場合、最初のうちは常連のお客様が今までのように指名してくれるのか不安になるものです。
それでも指名数が変わらないようであれば、それだけ美容師自身の自信になります。

信頼してくれているお客様を何度も接客していると、モチベーションが上がって仕事も楽しくなります。もちろんお客様の期待に応えようと、技術力や知識を向上させ、そのお客様に合ったより良い商材を使うケースも増えてくるはずです。
すると、お客様の満足度も上がって感謝されることで次回も指名され、よりモチベーションが上がるというプラスのサイクルが生まれます。

顧客の髪質や嗜好を把握しやすくなる

指名料を上げるとその分の歩合給も上がるため、1人のお客様の担当する時間が多少伸びても給料が下がりにくくなります。
つまり、給料の問題を考えることなく施術に集中しやすい状況が生まれるようになり、指名してくれるお客様にさらに寄り添うことができます。

これにより施術の質だけでなく、接客に対してのレベルも高められることから、お客様の満足度も上がるようになります。

指名制度があることでのデメリット


指名料を高くすることにメリットしかないのなら、どの美容室でも実施しているはずです。
ところが、指名料を高くしている美容室ばかりではないことは周知の事実です。なぜならメリットだけではないことを、どの美容室も知っているからです。
どのようなデメリットがあるのか理解しておくことで、うまく対処できるでしょう。

指名数が少ないとモチベーションが下がる

指名制を取り入れている美容室のほとんどは、間違いなくその統計を取っているはずです。場合によっては、あえて美容師同士で競争をさせるために、指名数を公表しているところもあるでしょう。
その結果、負けず嫌いの美容師であれば指名数を上げるためにさまざまな努力や工夫をしますが、そうでない美容師にとっては、モチベーションが下がる原因につながります。

つまり指名制の導入はメリットとデメリットの両方が存在することになります。

指名が取れないことでのストレス

指名が取れない日が続くと、どんな美容師も焦るものです。
特に毎日練習や勉強をして努力している美容師ほど、ストレスにつながりかねません。

このような状況に置かれた場合、指名が増えない原因は技術力なのか接客力なのか、それとも別の理由があるのかなど自分自身を見直したり、ほかのスタッフの様子を観察したりするなどして、改めて考え、分析するいい機会だと思ってください。

ただし、お客様の中には「なんとなく」指名をやめる人もいます。明らかに原因が思い当たらない場合は、それ以上考えすぎないようにしましょう。スルースキルを身に付けておくことも、メンタルを安定させるためには必要です。

指名が取れる美容師の特徴


指名が取れる美容師には特徴があります。
もちろん、その美容師をマネようとしたところであなたに当てはまるとは言えませんし、同じようにできるとも限りません。
しかしその美容師を参考にすることで、何かしらの気付きのキッカケになるかもしれません。
まずは、指名が取れる美容師の特徴を知ることから始めてみましょう。


技術が高い

指名が取れるほとんどの美容師は、技術力が高いと思っていいでしょう。
技術力が高いと、お客様のどんな要望にも応えられるようになるからです。
それだけではなく、お客様の悩みに合わせた提案もしやすくなります。

しかし技術力というのは美容師の基礎でもあります。しっかりとした技術を身に付ければ、自然と指名も増えてくるはずです。

接客レベルが高い

お客様が美容師を指名する理由のすべてが、技術力というわけではありません。
中には担当美容師の接客が気に入り、指名をもらえるケースもあります。

接客というと幅広いですが、例えば丁寧な対応や、言葉遣い、気配りなども含まれます。
またお客様によっては施術中の会話を好む方もいれば、そうでない方もいます。このような反応を瞬時に察知し、そのお客様に合わせた態度や行動を取ることも接客に入ると言えます。

顧客が満足するカウンセリングができる

指名が取れる美容師の多くはカウンセリング力があります。
具体的には、お客様の髪の悩みや希望をしっかり聞いてそれを理解し、お互いが共有することでお客様が満足するような解決や施術を行なうことです。また場合によっては的確なアドバイスも求められます。

技術力は大前提ですが、さらにカウンセリング力を伴っている場合は、指名を取りやすい美容師だと言えるでしょう。

身だしなみに気を遣っている

指名が増えないのは、第一印象も関係しているかもしれません。
それは指名が取れる美容師の多くは、身だしなみに気を遣っているからです。

清潔感があることは基本です。
それ以外にも、美容室を訪れるお客様のほとんどは、トレンドやセンスを期待しています。例えばファッションやメイク、カラーなどのトレンドを上手に取り入れた人が担当であれば、お客様自身もそれに少しでも近づきたいと思い、指名してくれることもあるでしょう。

美容師はお客様にとって見本となるよう心がけ、常に身だしなみに気を遣うことも大切です。


積極的に集客を行っている

指名が取れる美容師は、たくさんの人に認知される努力をしています。
例えば、SNSのフォロワー数が多いことも挙げられます。
自分が得意とする施術を中心に、見本となる写真をSNSに積極的にアップしてみるのもいいでしょう。
知名度が上がれば、それだけ指名数が増える可能性も高まります。

たくさんの指名料をもらっている美容師ほどさまざまな努力をしているのは事実!


指名料の高さは、そのまま自身のブランディングにつながります。
しかし一朝一夕でここまでたどり着いたのではなく、高い指名料の美容師ほど、それ相応の努力をしていると思ってもいいでしょう。
技術はもちろんのこと、接客や身だしなみなどあらゆる部分を磨き、お客様に満足していただけた結果の表れです。

今現在、自分だけ指名料が低いと感じる人も焦る必要はありません。人気の美容師が何をしているのかをチェックして、自分にできる部分はさらに磨きをかけ、足りない点は積極的に取り入れるようにしてみてください。必ずや指名や指名料アップにつながるはずです。

 

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メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

投稿者の過去記事

美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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