美容師の面接で受かる服装・髪型・自己紹介は?よくある質問と答え方も解説

美容師というのは、人間関係で成り立っている仕事のひとつです。だからこそ、面接は服装や髪型を意識して第一印象をよくしないといけません。自己紹介などのよくある質問も、ポジティブな内容で話す必要があります。本記事では美容師として面接に挑む際の準備や、心構えについて解説していきます。

面接は準備が重要!美容師の面接準備


美容師は技術職でありながら、接客も必要になります。
他の仕事と比較すると少し特殊な仕事ですが、面接を受ける時は他の仕事と同じように、準備をしておかないといけません。
たとえば、自分を雇った場合のお店側のメリットまで話せると、面接官も採用しやすくなります。逆に、いくらおしゃれでも基本的なマナーや話す内容を備えなくては不採用となってしまうでしょう。

安心して面接に挑む人のために、確認するべき内容をまとめてみました。
必ず合格したい美容室があるのなら要チェックです。

履歴書を再チェック

面接で必要になるのが履歴書です。
面接官はあなたがどのような人間なのか、スムーズに把握するために履歴書を使います。

採用に大きく影響するもののひとつなので、以下のポイントを忘れずにチェックしておきましょう。

  • 顔写真の貼り忘れ
  • 誤字脱字
  • 書き直した後の汚れ
  • 履歴書の種類(正社員用など)の間違い

など

どれも印象を悪くしてしまう内容ばかりです。
丁寧に履歴書を書いて、少しでも不採用になるリスクを抑えられるようにしましょう。

また志願理由や退職理由の書き忘れや、内容のチェックも大事になってきます。
ネガティブな書き方をしていると、あなたの印象を悪くしてしまうので、これも持っていく前に確認しておいてください。

面接の持ち物・場所を再チェック

履歴書の内容を確認できたら、持っていくものも確認しておきましょう。
お店によって準備物が違いますが、基本的には以下のものがあると間違いありません。

  • 履歴書or職務経歴書
  • カットをするハサミ
  • 質問したいことのメモ

など

また、予め面接する場所を確認しておき、少し早めに行っておくと印象が良くなります。
10分前には到着できるように、早めに自宅を出るようにしましょう。

面接を受ける美容室・企業について調べておく

面接というのは、お店で働く意欲を判断される場でもあります。
技術力や接客力が高ければ、お店としても魅力的に見られるでしょう。
しかしそれ以上に、就職後もバリバリと仕事をしてくれそうだと思わせる積極性も、それなりに重視するお店もあります。

積極性を見せるためにも、事前にお店について調べておきましょう。
おそらく面接時に、「聞きたいことはある?」と、逆に質問をされる機会があるはずです。
その際にお店のことに関して、複数質問ができるようになっておくとベストです。

できるだけ多く質問ができると、入社したいという意欲が伝わります。
ただし、少し調べたらわかる内容を質問するのはよくありません。
聞いてみないとわからない内容を、その場で質問できるようにメモしておき、堂々と聞いてみてください。

面接のシミュレーションをしておく

意外と忘れがちなのが、面接の練習です。

自分1人でシミュレーションしておくと、それだけで面接本番に頭が真っ白になりにくくなります。
どのような流れで面接をするのか、頭に入れておくだけでも心の準備になるものです。

面接では定番になっている質問は、予め準備しておきましょう。
自分の言葉で伝えられるようになれば、お店の人への印象も変わります。

美容師の面接、ベストな服装


一般的な面接では、スーツなどのかっちりした服装がイメージできるでしょう。
しかし美容師が面接に行く時は、どのような服装などの身なりをしていくべきか迷ってしまう人も少なくありません。

そこで最低でも、以下の3つのポイントを抑えておいてください。

  • 身だしなみの整った清潔感がある服装
  • できるだけ動きやすい服装
  • トレンド感がある服装

中には、「自由な服装でいいですよ!」なんて言われるかもしれません。
おしゃれな服装なら、なんでもいいと思っている人ほど、以下のポイントをよく読み込んでおきましょう。

基本は一般的なスーツ

美容師の面接なら、できるだけおしゃれな服装を意識すれば、合格すると思っていないでしょうか?
確かにおしゃれな美容師は魅力的です。

しかしあくまで、これは面接のための服装選びをしないと、印象を悪くしてしまいます。
カジュアルすぎる服装は避けた方がよいでしょう。
どんな服装を着ていくべきかわからないのなら、スーツを着て行って問題ありません。
ちなみにスーツといっても、色が落ち着いているものを選ぶのがベストです。

トレンドを盛り込む

ただスーツで着ていくだけでは、美容室によっては印象に残らない可能性があります。
そこで以下のようなポイントを意識して、自分をアピールできると最高です。

  • 小物類
  • カバンの形やシルエット
  • 髪型

など

スーツ以外で差を付けるためには、トレンドを意識するとわかりやすいでしょう。

ただしおしゃれを意識しすぎて、奇抜になりすぎるとNGです。
どちらにせよ身だしなみがあり、落ち着きがある髪型や小物遣いでないと印象を悪くする可能性があります。
TPOに合ったトレンドの合わせ方ができると、おしゃれに見られやすくなるでしょう。

実技テストがある場合は動きやすさも考慮

美容室の面接では、実技テストをして実力を判断されます。
できるだけ動きやすい服装を意識して、面接に行くようにするのも大事です。

  • 高さが出ない靴
  • できるだけパンツスタイル
  • 濃い色の服装

など

お店によっては実技がないケースもあります。
事前に面接前に確認しておくと、印象が良くなるのでおすすめです。

ネイル・アクセサリーは目立ちすぎないものを

おしゃれな美容師たちの多くは、ネイルやアクセサリーも組み合わせています。
面接でも見られるポイントです。

ただしおしゃれなだけでなく、面接用に変えておきましょう。
小物や服装に合わせて、落ち着いた色やデザインにしておくとバランスよく見えます。
あくまで清潔感を意識しておかないと、せっかくのネイルやアクセサリーが台無しです。

目立ちすぎるデザインをして面接に行くと、TPOがわからない人なのでは?と、面接官に不安を与えてしまいます。
印象を悪くさせないためにも、ネイルやアクセサリーは目立ちすぎないものをチョイスしてください。

服装自由・私服面接といわれた場合

自由な服装と聞くと、カジュアルな服装でOKだと勘違いしている人もいると思います。
ストレートに捉えると、確かにかっちりした服装でなくていいでしょう。

  • 清潔感がある
  • 第一印象が悪くない
  • お店の雰囲気を悪くさせない

など

上記のポイントを意識して、服装選びをしてみましょう。
どうしてもおしゃれな服装で行きたい場合は、以下のポイントを把握してみてください。

  • 来店しているお客様
  • 働いているスタッフ
  • 美容室の内装や外装

など

TPOに合わせた服装選びは、おしゃれをする上で大事な要素です。
仕事をしに美容室へ通うのを忘れてはいけません。
お店の雰囲気を壊さないように、お客様の印象をよくできる服装を着ていけば、面接官も安心して対応してくれます。

繰り返しになりますが、わからなくなったらスーツを着ていくのがおすすめです。

美容師の面接、ベストな髪型


美容師は髪型を作る仕事です。
自分の髪型にもこだわりがある人も少なくないでしょう。
しかし面接の時は、あまり派手な髪型にしないほうがおすすめです。

あくまで清潔感があり、その中におしゃれさを追求するようにしてください。
一般的な面接とは違うところを見られるので、そのポイントについてまとめてみました。

男性も女性も清潔感が重要

いくら髪型が大事な美容室であっても、面接の時は清潔感がないとイメージがよくありません。
もちろん男性でも女性でも同じです。

美容師はお客様あっての仕事のため、髪型ひとつとっても「人に対しての礼儀」として見られます。
不潔な印象を与えたり、不快感を与えるような髪型は、こだわりやおしゃれに気を使っていても面接で落とされてしまうでしょう。

清潔感は「顔周り」と「まとまり」を意識してみて整えることで、かなり印象を変えられます。

表情が見える髪型

おしゃれな髪型は人によって違います。
そのため、美容師の面接で自分がおしゃれだと思って仕上げた髪型で、不合格になってしまう人も少なくありません。

面接で求められるおしゃれとは、「表情が確認できる長さの髪型」です。
前髪が長すぎるものや、顔回りにカールを付けるなどして、表情が見えないと印象が悪くなってしまいます。
それは「面接を受けるあなたの顔が確認できない」ため、雰囲気を把握できないからです。

美容師は接客業でもあるからこそ、お客様に自分の顔が見えないと失礼になります。
清潔感がなくなるというデメリットもあるので、面接のときはサッパリした髪型で挑みましょう。

美容院の雰囲気に合う髪型

清潔感だけでは、個性を出せないと不満に思う人もいるでしょう。
髪型でおしゃれをアピールしたいのなら、面接を受ける美容室の雰囲気をよく確認するのがおすすめです。

そこで一緒に働くスタッフや、来店するお客様に合わせた髪型に仕上げてみてください。
例えば可愛い雰囲気の人たちが集まる美容室なら、フェミニン系の髪型がおすすめです。

美容師の面接で受かる自己紹介のポイント


面接では、定番のアピールポイントが自己紹介です。
自分の話をできるチャンスでもあるので、面接官にいい印象を与える自己紹介をマスターしてしまいましょう。

ただ自分のPRを思いついた通りに話すだけでは、伝わりにくくなってしまいます。
自己紹介でポイントとなるのは、「事実」をもとに話を組み立てることです。
詳しく順番に紹介していくので、面接でうまく話したい人は参考にしてみてください。

まずは経歴紹介から

「自己紹介を始めてください」と面接官から言われたら、最初は過去の経歴から話すのがベストです。
もちろん履歴書に書かれた経歴を、そのまま話しても意味がありません。

過去に働いてきた経験から、自分のスキルがどのように活かされたのか、エピソードを交えて話してみましょう。
あくまでその経験で、何がPRできるのか考えて、事実を織り交ぜた話ができると印象が良くなります。
つまりここでも、事実ベースの話が大事になってくるわけです。

自分の1番の強みにフォーカスする

経歴の話ができたら、後は自分の強みを前面に出してしまいましょう。
わかりやすく話すために、具体的な数字を持ち出すと、面接官もイメージしやすくなります。

例えば、以前働いていた美容室では、「指名数」や「リピート率が〇%」、「Instagramのフォロワー数」などを出すのがポイントです。
そしてそこまでの成果を出すために得られた経験を出すと、説得力がアップできます。

具体的な数字を出すためには、これでも実際に起こったエピソードを出さないといけません。
面接に行く前に調べだしておくと、スムーズに話ができるようになるでしょう。

美容師の面接でのよくある質問と答え方


面接でうまく話せるようになるためには、事前に質問の内容を知っておくと安心です。
どのような質問をされるのか把握して、しっかりと準備しておきましょう。

志望動機・きっかけ

面接では特に定番なのが、お店を選んだ志望動機です。
現在では美容室が全国的に多くなっている中、なぜそのお店を選んだのか説明できないと、面接官も採用するのが不安になるでしょう。

あくまで採用されたいという意欲を見る場ですが、せっかくならいい印象を残したいところです。
どのように話すべきか迷っているのなら、「きっかけ」をもとに話を組み立てましょう。
お店を選んだきっかけとなった話をして、自分の強みも含めながら説明できると説得力も持たせられます。

例えばお店の顧客だったことを話し、自分が学んだスキルは役に立つと思ったなど、具体的に話ができるといいでしょう。

長所・短所

自分自身について聞かれることもよくありますが、その中でも長所や短所が何なのか聞かれるケースもよくあります。
長所については、自分のアピールポイントを話すだけでもわかりやすいでしょう。

ところが短所について話してといわれたら、困ってしまう人も少なくありません。
じつは短所は、言い方によっては長所にもなります。

例えば、優柔不断という短所の場合、周りから「迷いだしたら時間がかかる」と言われたというエピソードから、その分じっくり調べあげて、わかりやすく説明ができるようになったと説明しましょう。

短所の部分は言い方を変えて、長所のように話せるようになれば、自分のことがよくわかっているとイメージをアップできます。

特技・得意な技術

特技について聞かれると、これもアピールポイントだと思って張り切ってしまう人もいるでしょう。
確かに面接では大事な質問ですが、言い方には注意してください。

あくまでこの質問は、自分がどの程度のスキルを持っているのか、冷静に判断できているのか見られます。
大きく見せるのも大事ですが、その特技はお店でどのように活かせられるのか、具体的に反せるようになりましょう。

前職の退職理由

あまり話したくないのが、退職した理由についてではないでしょうか?
辞めた理由を話すのは気が引けるかもしれませんが、この質問も自分をアピールするのに大事なポイントとなります。

辞めた理由を出して、その理由と面接を受けるお店で、自分がどう変わると思ったのか具体的に話してみてください。
ポジティブな退職だったことを話せると、アピールがしやすくなりますよ。

キャリアプラン・今後のビジョン

美容師は技術職なだけに、長く仕事ができるジャンルのひとつです。
しかし雰囲気だけで仕事をしていると、ただダラダラと仕事をしてしまい、お店からすると印象はあまりよくありません。

そこで面接では、自分のキャリアプランやビジョンについて聞かれる場合があります。
面接で急に聞かれたら応えられない内容です。事前に用意しておく必要があるでしょう。

何歳で店長になり、お店でどのような経験を積んでおきたいなどと、具体的に話ができるとイメージアップに繋がります。
もちろん内容によっては、長く働いてもらえないと判断されるかもしれません。
お店にとってのメリットが何なのか把握して、将来の話を組み立てておきましょう。

逆質問

面接の終盤になると、聞きたいことはあるのか質問されるケースもあります。
この逆質問では、とにかくポジティブな質問をしておくのがおすすめです。

「早くお客様の髪をカットしたいのですが、〇年までには無理でしょうか?」など、仕事に対して意欲的なアピールができる内容を考えておきましょう。

ちなみに「質問がない」と答えるのは、1番ダメなパターンです。
お店に対して興味がないのでは?と、採用する気力を無くしてしまうリスクがあるので、気を遣わず質問をしてください。

こちらもチェック!美容師の面接で落ちるNG行動


ここまで合格するまでのポイントについて紹介してきましたが、逆パターンも覚えておきましょう。
実際に美容師の面接を受けて、不合格になった人は以下のポイントに、当てはまっている可能性があります。

基本的なマナーができていない

以下のように、面接でのマナーを意識していないのなら、その場で不合格になってもおかしくありません。

そもそも身だしなみが整っていない
お店の雰囲気と合っていない服装や髪型
話し方や座り方、話の聞き方がラフすぎる など

このようにパッと話をしただけで、印象が悪いと判断されると面接で落ちます。
それはお店でトラブルが起きる可能性があると、採用に不安を感じたからです。

あなた自身はその気がなくても、面接官の印象で判断されます。
できるだけTPOに合った行動を意識して、面接の準備をしておきましょう。

履歴書が雑

面接で不合格になるのは、態度だけではありません。
お店によっては、履歴書を見ただけで落ちる可能性があります。

  • 写真が添付されていない
  • 消しゴムで消した跡が残っている
  • ありきたりな内容しか書いていない

など

上記のような履歴書を提出してしまうと、信用できないと判断されるからです。

特に手書きの履歴書だと、面接官は細かくチェックするケースもあります。
大手の美容室へ面接に行く予定なら、なおさら履歴書は丁寧に書いて損はありませんよ。

ネガティブな発言が多い

面接で話す内容がネガティブな内容ばかりだと、これも不採用となるリスクが上がります。
それは美容室では、多くの人が関わる仕事だからです。

ひとりでもネガティブな人が入ると「周りが影響を受けて、お店全体が暗くなる」なんて考える面接官もいるでしょう。

逆にポジティブで行動力がある人を採用すれば、それだけでお店に活気が出てきます。
話し方ひとつで印象が大きく変わるので、せめて面接の時くらいは、ポジティブな内容を話せるようになっておきましょう。

美容師の面接であっても身だしなみと整えて印象アップ

おしゃれな髪型や服装などで、目立ってしまえば合格できると思っている人は、面接で不採用となる可能性が高くなります。

美容師というのは、人間同士の繋がりで成り立っている仕事です。
面接官への印象が悪ければ、何を話しても採用してくれません。

最低でも身だしなみを整えて、清潔感のある服装や髪型で、面接に行きましょう。
そして話す内容はポジティブにして、お店へのメリットが何なのか具体的に話せたら、面接官への印象はよくなりますよ。

 

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メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

投稿者の過去記事

美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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