「ブリーチを使ったインナーカラーやグラデーションカラーのような派手髪にしたいけど仕事的に無理」そんなふうに思っているお客様って多いですよね。今回は、ブリーチなしでカラーをした場合にどこまでキレイな色が入るかを完全解説! お客様にブリーチなしのカラーを提案するときの参考にしてくださいね。
Last Updated:2021/9/10
ブリーチなしでカラーは思い通りになるの?
ブリーチなしのカラーでは、選べる明るさや色は限りなく狭くなります。理由として、髪は染める前の状態が明るければ明るいほど色が入りやすくなるからです。カラーバターを含む、ほとんどのカラーが染める前の明るさの状態に左右されます。
お客様のカラーの希望に合わせてシチュエーション別に解説します。
ブリーチなしで暗めの色味を希望された場合
ブリーチなしのカラーで暗めの色味を希望された場合は、以下のようになります。
染める前の髪が暗い場合
染める前の髪の状態が暗いと色味がほとんど出ません。
お客様から「暗いけど透明感のあるカラーにしたい!」というオーダーってとても多いですよね。アッシュやグレージュを使った外国人風カラーなどがそれにあたります。しかし、暗いけど透明感のあるカラーはブリーチをした後に暗い色を塗ることで透け感を出しているのがほとんどです。
お客様からブリーチなしで暗めの色を希望されたら、色味が出づらいことをお伝えしましょう。
染める前の髪が明るい場合
染める前の髪の状態が明るいと色が発色しやすいです。もちろん、ブリーチを使ったカラーと比較すると染められる色の幅は少し狭くなります。お客様が希望するカラー画像と現在の髪の状態を照らし合わせてカウンセリングを取っていきましょう。
ブリーチなしで明るめカラーを希望された場合
ブリーチなしのカラーで明るめのカラーを希望されたら、このようになります。
染める前の髪が暗い場合
カラー剤の中には、大きく分けて染料とブリーチ剤の2つの成分が入っています。美容室で使われているカラー剤は、明るくなるほど染料が減りブリーチ剤の配分が増える仕組みです。つまり、染料が減るということは色味が出づらくなるということ。
染める前の髪が暗い状態で明るいカラー剤を使った場合は、色味の発色は弱くナチュラルっぽい仕上がりになります。アッシュ系、マット系などを使っても明るいカラーは染料が少ない分だけ茶色っぽく発色します。お客様には、そのことをしっかりと伝えて施術に取り掛かりましょう。
染める前の髪が明るい場合
染める前の髪の状態が明るいと色がある程度、発色してくれますある程度と書いたのは、染める色も明るいので色素が少し薄く想像よりは発色しないからです。それくらい明るいカラー剤は、染料が薄く発色しづらいということになります。
しっかりと発色をさせたい場合は明るい髪に暗めの色を塗るとキレイに発色するので参考にしてみてください。
ブリーチなしでカラーバターを使用した場合
染める前の髪が暗い場合
ブリーチなしでカラーバターを使用しても全く色が発色しません。カラーバター自体には、髪を明るくする力をもっていないため染める前の髪が黒髪だったとしたら何を塗っても黒いままです。
ブリーチと一緒にカラーバターを使ってこそキレイな発色をするのでカラーバター単体で使うことはおすすめしません。どうしてもカラーバターをブリーチせずに単体で使いたいなら、アルカリカラーで明るい色に染めた後、カラーバターを使うと発色してくれます。
染める前の髪が明るい場合
染める前の髪が明るい状態でカラーバターを使うと発色がしやすくなります。ただし、使用する色に気をつけないといけません。髪が明るくてもブリーチなしで、アッシュ、グレージュなどの『寒色系』を使って染めると失敗のリスクがぐんっと上がります。
そもそも透明感のある寒色系は、色素が薄いので失敗すると苔のような緑色になります。
例えば、寒色系のキレイな青色に染めたい場合だとブリーチが2回くらい必要になってきます。ブリーチをしない場合は、色素の濃いオレンジ、レッド、ピンクなどの暖色系を使うとよいでしょう。
ブリーチなしでカラーシャンプーやカラートリートメントを使用
ブリーチなしのカラーで色落ちを防ぐためのカラーシャンプーやカラートリートメントを使用した場合は、以下のようになります。
暗い髪や多少の明るい髪でもブリーチをしていない以上、カラーシャンプーを使ってもあまり効果はありません。カラーシャンプーは、ブリーチをしている人が使わないと効果を発揮しないので注意しましょう。
次にカラートリートメントですが、実はカラートリートメントとカラーバターは基本的に同じものなんです。カラーバターは明るくする力をもっていないので、暗い髪に使っても効果はありません。ちなみに明るい髪にカラーバターを使うときは、寒色系を避けて暖色系を使うと失敗しづらいです。
カラー剤でインナーカラーはあり?なし?
ブリーチなしでインナーカラーをするときは、発色ではなく明るさを意識して作ると良いと思います。インナーカラーは、表面とインナー部分の色の違いを見せるカラーテクニックです。
ただ、ブリーチをしない場合どんな色を使っても発色が悪く表面とインナー部分の色の違いが分かりづらいです。そういうときは、表面は暗めな色でインナーは明るい色など明暗の差を使うとインナーカラーのようになります。
表面はベージュ、インナーはアッシュのような色の違う発色で作ると発色不足で色が馴染んでしまい失敗するので明るさで勝負をしてみてください。
ブリーチなしでもトレンドカラーを出すコツ
ブリーチなしでトレンドカラーにするには、美容師のテクニックと知識量が大事になってきます。例えば、同じ色のカラーを何度かするとブリーチなしでも発色が良くなり、まるでブリーチをしたかのようなカラーを作ることだって可能です。
色は、染まりやすさや色持ちなど各々違う特徴を持っているのでしっかりと把握しておかなければなりません。色素の濃さ、色の明暗、同じ色を繰り返し使うなどの色選びとテクニックを使ってオシャレなカラーを作っていきましょう。
おすすめのカラー剤
トレンドカラーを作る上で役立つカラー剤を紹介していきます。
アリミノのアジアンカラーフェスは、高発色、高明度を売りにしているカラー剤です。リフトアップ力が強いアルカリカラー剤とリフト力を落とした微アルカリ剤の2つあるので髪に無駄なダメージを与えません。14レベルでもキレイにアッシュを発色してくれるので、高明度のアッシュを作るときに欠かせないカラー剤です。
メーカー | アリミノ |
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ブランド | アジアンカラーフェス |
サイズ | 85g |
カラー | 14アッシュ、他 ※他のカラー詳細はカタログ内でご確認ください。 |
サロン価格 | |
商品番号 | 119327 |
エンシェールズのカラートリートメントバター、アッシュパープルです。カラーバターの中でもエンシェールズは人気の商品!
筆者もカラーバターはエンシェールズを使っているのですが、発色が非常に良く使いやすいです。ブリーチをしなくても一度アルカリカラーで髪を明るくして、その後にこのカラーバターを使ってあげたら十分にキレイな発色をしてくれます。
カラーバターやカラートリートメント選びで迷っている人は、エンシェールズを使えば間違いないです。
メーカー | エンシェールズ |
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ブランド | カラートリートメント |
サイズ | 200g |
カラー | アッシュパープル、他 ※他のカラー詳細はカタログ内でご確認ください。 |
定 価 | |
商品番号 | 119121 |
ウエラのイルミナカラー、BLOSSOM(赤系)です。赤系の強みは、何と言っても色素が濃いので発色がとても良いというところ!
染める前のベースが暗くても赤系は発色してくれるので、色味重視で染めたい人におすすめです。しかも、イルミナカラー独自の透明感が出るので色味と透明感の良いとこ取りができます。
メーカー | ウエラ |
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ブランド | イルミナカラー |
サイズ | 80g |
カラー | BLOSSOM-8、他 ※他のカラー詳細はカタログ内でご確認ください。 |
サロン価格 | |
商品番号 | 120646 |
ブリーチなしカラーの色落ち対策
ブリーチなしのカラーで色落ち対策ですが、色落ちといえば一般的にムラシャンを使うと良いとされています。ただ、ブリーチなしの場合は効果をそこまで発揮してくれません。(もちろん、使わないより使ったほうがいいです)
そこで私がおすすめするのは、この2つ。
- 色素の濃い暖色系で染める
- 髪をしっかり乾かす
色素の薄いアッシュ系やグレージュ系は、他の色に比べると色落ちが早いです。その点、暖色系は色落ちが遅いので色持ち重視で選ぶなら暖色系はありだと思います。
どうしてもアッシュ系やグレージュ系が良い場合は、少し暗めに染めましょう。暗めに染めることで色落ちが遅くなる効果があります。
サボりがちな人が多いのですが、髪を乾かす作業は非常に大事です。髪が濡れているとダメージも受けやすく、色落ちもしやすい状態になっています。お風呂上がりは、自然乾燥をせずに髪をしっかりと乾かすようにお客様に伝えましょう。
ブリーチなしカラーもカウンセリングが重要
ブリーチなしのカラーをする場合は、お客様の希望の色と実際にできる色との落とし所を決めていくことが大事です。
筆者の経験ですが、お客様が持ってこられるカラー画像はブリーチを使用しているものが半分以上あります。そのため、美容室に来店した後にお客様から「えっ!ブリーチしてるんですか?」みたいに言われることが多いです。そういったときに、私たちプロがしっかりとした説明をしてお客様を満足させる必要があると思います。
この記事を参考にして、お客様のTPOにあったヘアカラーの提案をしてくださいね。
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