美容師人材育成に重要なポイントとカリキュラム

美容師という仕事は、もともと離職率が高い職業です。それは人材育成がうまくできていないことが原因といえるでしょう。昔からある「見て覚える」教育内容から、新しく美容室ごとに合った内容に変えてみてください。人材育成の方法だけでなく、意識のポイントも詳しくまとめてみました。経営で苦労している人も要チェックです。

人材育成が美容室成功のカギ


美容師は技術力だけでなく、接客や営業の能力がないと売上アップが見込めません。
それだけ人を大事にしないと、経営にも大きな打撃になるだけに、人材育成に興味がある人も多いでしょう。

また美容師という仕事自体が、割に合わないという現状も重くのしかかっています。
営業をしながら練習をしないといけないのに、給料が安いと嘆かれる仕事は、他にはあまりありません。
仕事を覚える頃に離職されると、せっかくの労力が水の泡になってしまうでしょう。

美容師の人材育成の重要性

美容師には人材育成が重要と紹介しましたが、それには理由があります。
それは「お客様から信頼されやすくなる」からです。

もちろん人材育成といっても様々あります。

  • カットのスキル
  • 接客のスキル
  • グループワークのスキル

など

美容師はお客様相手に営業をしますが、スタッフ同士との連携も大事です。
スムーズに仕事をこなすためには、技術のスキル以上に「人」との関わり方など、幅広く人材育成しないといけません。
教える内容が多岐にわたるだけに、人材育成についてしっかり考えておきましょう。

  • お客様の待ち時間が短くなる
  • 気持ちのいい接客ができる
  • 自分から積極的に学ぼうとする

など

このように人材育成がうまくできれば、スムーズに仕事をこなせる人材が育ち、美容室の売上も変わっていきます。

新人の離職が多い?美容師業界の現状

人材育成をしたとしても、しっかり教えた新人の美容師が辞めてしまえば、また最初から教育しないといけません。
つまり離職率を下げられるような教育も、人材育成では大事になってきます。

もともと美容業界全体において離職率が高いとされており、この点は大きな課題と言えるでしょう。

就職者数(14,302人) 離職者数(人)
1年目 4,180
2年目 6,353
3年目 8,027

引用:厚生労働省「新規短大等卒就職者の産業別離職状況(生活関連サービス業)

上記の表を見ればわかるように、就職して3年目になると半分以上の人が辞めています。
ちなみに生活関連サービス業の中での統計なので、美容師だけに絞るとこれ以上の数値となる可能性は高いでしょう。

なぜここまで離職率が高いのでしょうか?
これは昔から美容師という業界は、入って間もないころだと、お客様へ「技術の提供」をさせてくれないところだからです。
「先輩を見て覚えろ」と言われてきたため、夢を見て入った人には面白くなかったでしょう。

もちろん入社して間もない美容師は、よく失敗をします。
その教育のやり方にも問題があり、モチベーションが下がって辞めてしまう美容師も少なくありません。
つまり人材育成には、新人だけでなく、先輩美容師も深く関わってくるわけです。

それだけ美容室を長く続けるには、現在だと人材育成は幅広く、深くやらなければならなくなってきています。

早期離職を防ぐ美容師人材育成のポイント


美容師を育てるには、教育が大事だと紹介してきました。
ではどのように教えていけばいいのか、よくわからない人が多いでしょう。
これには「モチベーション」が非常に深くかかわってきます。
モチベーションが上がるような教育の仕組みづくりを、これから挑戦してみてください。

責任感を持たせる

一般的に美容師というのは、自分1人ですべての作業をしたくなるものです。
しかしそこを我慢して、新人美容師に任せることで、責任感を持って仕事をするようになってくれます。

もちろん技術力を持たない美容師なら、お客様に迷惑がかかるかもしれないと不安になる人も多いでしょう。
経験が浅いと、ミスが出てくるのは当たり前です。
そこで最初は100%任せるのではなく、シャンプーの責任者に抜擢するなど、徐々にお客様を任せられるようになっていくように仕組みを作りましょう。

ここで大事なのは、お客様と美容師が触れ合う機会を増やすことです。
そして責任あるポジションに置いてあげれば、自然と責任感が生まれてきます。
遠くから見守るくらいの意識で、後輩美容師を育てていきましょう。

目標を持たせる

ただ責任あるポジションに置くだけでは、美容師は育ちません。
そこで目標設定を作って、さらに仕事のモチベーションをアップさせてみてください。
ゲーム感覚で一緒にスキルの勉強をするなど、仕事に対する意識が変わっていきます。

  • 5年以内にスタイリストになる
  • 次の月までにカットができるようになる
  • 店販売上が○○万円以上

など

目標の内容は美容師の興味があることを選ぶと、一生懸命自分から覚えようとしてくれるでしょう。
もともと美容師を選ぶような人なので、特に技術には興味がある人が多いはずです。

逆に興味がない目標を設定すると、モチベーションが下がる可能性もあるので、そのあたりは毎日のコミュニケーションでさりげなく調査してみてください。

役割を与える

スキルは高いのに、なぜかモチベーションが低い美容師はいないでしょうか?
そんな美容師は、自分で考えずに言われたことだけをしているはずです。

そこで何か役割を与えて、自分から行動できるようにしてみましょう。

例えば、1週間はカラーリストとして任命します。
カラーを施術するお客様は、その美容師が全て担当するようにしてみてください。
自分しかできないことを任せられると、美容師が好きで入った人としては、何か自分の興味があるものを任せられると嬉しいものです。

もちろん興味がない役割を与えられると、面白くないと感じて、手を抜く人もいます。
そのあたりは注意して、その美容師しかできない役割に任命してみるとよいですよ。

給与に反映する

ただ「仕事を増やしてあげればいい」という発想だけでは、まだまだ美容師はモチベーションが上がりません。
人材育成どころか離職率は変わらないので、最後に給与の見直しをしてみてください。

もともと美容師の離職率が高いのは、「仕事の割に合わない給与」です。

  • 指名数がアップ⇒〇%給与アップ
  • 店販売上アップ⇒〇円給与アップ
  • カラーリストの役割になった⇒〇円ボーナス

など

なんでも問題ありませんが、仕事を任せて成果があがれば、その分給与が上がったとわかるように明細に記入してみてください。
モチベーションが上がれば、自然と自分で行動できる人材が育ちます。

美容師の人材育成にはカリキュラム見直しも重要


美容室に限らず、経営では仕組みを作ることが大事です。
あなたが仕事でいなくなったとしても、他の人だけで仕事が回るようになります。
つまりただ美容師のモチベーションが上がっても、その場しのぎの人材育成では意味がないということです。
これから長い目で見るためにも、カリキュラムを作っておきましょう。

またカリキュラムの内容が適切でないと、人材が育ちにくくなります。
今までの経験を活かして、あなたの美容室に合ったカリキュラムを作れるようになれば、自然と即戦力の美容師が増えていきますよ。

カリキュラムの目的

人材育成をするためには、安定して教育ができるようにしなければなりません。

よくある事例ですが、「○○さんから教えてもらった内容と、△△さんから教えてもらった内容が違う」なんてこともあります。
これではいい人材が育ちにくいばかりか、美容師同士のコミュニケーションもぎこちなくなってくるでしょう。

  • 誰でも人材育成ができるようになる
  • どの人から教わっても内容が同じになる
  • 教える側に学びにも繋がって効率的になる

など

カリキュラムを作るのは、上記のように効率よく人材育成をするために必要です。
早くからカリキュラムが作れるようになれば、即戦力が育ちやすくなりますよ。

カリキュラムの種類・内容

カリキュラムを作るといっても、その場で思いついた内容を、適当に作っていては時間がかかるだけです。
いくつかの種類を作っておき、その内容に沿って作成してみてください。

  • 接客のカリキュラム:お客様への気遣い
  • 練習のカリキュラム:施術ごとの技術
  • 幹部用のカリキュラム:新人を育てる教育

上記は一例ですが、基本となる考えを作ってから、美容室の雰囲気に合わせて作りましょう。
もちろん経営者1人で作るのではなく、お店の美容師同士で話し合うのがポイントです。

接客のカリキュラム:お客様への気遣い

美容師がお客様から信頼されるには、技術と同時に接客力も大事になってきます。
そこでポイントとなるのが、お客様への気遣いです。
サービス業でもある美容業界ですが、この気遣いができない人も少なくありません。

  • 受付対応のマニュアル化
  • カウンセリングのマニュアル化
  • カルテの書き方

など

お客様のへの気遣いといっても、かなり幅広く、カリキュラムを作るのが難しいでしょう。
美容師の個性を出すためには、細かく指示を出せないお店もあるかもしれません。

そこで接客で最も大事になる、「受付」と「カウンセリング」の最低でもこの2つだけでも、マニュアルを作ってみましょう。

  • 予約時間の調整(施術時間の把握)
  • お客様の案内方法
  • 会計の手順
  • 電話対応(予約時間の確認)

受付はお客様が来店して、1番始めに対応する場所です。
丁寧に対応できるマニュアルを作れば、お客様も安心してくれるでしょう。

またスケジュール管理も、受付では大事な仕事になります。
例えば「カット30分」、「カラー2時間」など、施術ごとの所要時間を把握できるようにしてください。
それを参考に予約を入れていけば、お客様の待ち時間も短くなり、クレームも抑えられます。

カウンセリングに関しては、お客様の悩みを聞き出す作業です。
ナイーブな内容だけに、話の進め方には細心の注意を払って、接客できるようにしましょう。

  • 悩みを聞き出すパート
  • 施術内容を確認するパート
  • 時間と料金の再確認するパート

大きく分けて3つのパートに分けてしまえば、マニュアルが作りやすくなります。
マニュアルを覚えたら、美容師同士でロールプレイングをしてみてください。

またカルテの書き方も、接客では大事になってきます。

  • お客様と話した内容
  • NGポイント
  • カウンセリングの内容と施術内容
  • 次回の提案内容

このように誰が接客しても気遣いができるように、何を書くべきか決めておくと失敗がなくなります。

これらはあくまで一例です。
接客のカリキュラムは、美容室のコンセプトによって違いが出せるので、お店ごとに話し合ってカリキュラムを決めてしまいましょう。

練習のカリキュラム:施術ごとの技術

接客と違って、施術のカリキュラムはどの美容室でも、そこまで大差がありません。
施術ごとの基本となる技術を、そのままカリキュラムにしてしまいましょう。

  • パーマ:○○分以内にロッドを巻ける
  • カラー:○○分以内に根元にカラー剤を塗布できる
  • カット:○○分以内にボブがきれいにカットできる

あくまでこれも一例ですが、最低でも制限時間内に施術が完了すればOKとするなど、わかりやすいカリキュラムがおすすめです。

もともと予約のスケジュール管理では、施術ごとに所要時間を把握して調整していきます。
そこで制限時間内に施術ができるかどうかが大事になってくるので、時間内に施術ができるかどうかは大事です。

もちろん質も大事になってくるので、仕上がりを店長やオーナーなど、幹部などが確認するようにしましょう。
そして「OKが出るほどの技術力が付けば、お客様の担当ができる」など、具体的なカリキュラムの合格ラインを付けるのがポイントです。

幹部用のカリキュラム:新人を育てる教育

美容師のカリキュラム作りには、美容師本人のスキルアップと同時に、新人教育のためのカリキュラムを作ったほうがいいでしょう。
そこで幹部となる人用に、教育のカリキュラムを作ってしまうのがおすすめです。

幹部になる人は、おそらく技術のスキルのレベルは高いでしょう。
その技術を新人に教えることができれば、美容室内にはスキルが高い人材が増えていきます。
美容室全体の評判がよくなるので、幹部用のカリキュラムの中には、新人を育てる内容のカリキュラムは必須です。

  • お店全体の盛り上げ方
  • 新人のモチベーションの上げ方
  • スキルの教え方

上記では幹部は技術を教えるだけでなく、新人のモチベーションを上げるのも、役割だと思い例を作ってみました。
このように幹部の役割を決めることで、自ずとカリキュラムの作り方がわかってくるでしょう。

美容師の人材育成はモチベーションを上げる内容に変える

美容師というのは、夢を持って入ってくる人がたくさんいます。
その夢と現実のギャップで辞めてしまう人が多いのも、業界全体の課題でもあるため、いくら人材育成をしても効果がないこともありました。

だからこそ美容室ごとに、新たに人材育成のカリキュラムを作りましょう。
今までどおりの教育をしても、時代と合っていないケースがよくあります。
お店ごとの雰囲気に合わせて、楽しみながら仕事ができる環境を作るのは、カリキュラムの内容次第でしょう。

 

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メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

投稿者の過去記事

美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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