美容師免許は通信でも取得可能! 条件・費用・メリット・デメリットを解説

美容師免許の取得を目指すなら、昼間や夜間に学校に通う以外にも、通信課程で学ぶことができます。特にさまざまな事情により通学が難しい人にとっては、最適な選択肢です。
しかし、通信課程にはメリットだけでなくデメリットもあり、また向き・不向きもあります。それらも含めて通信課程についてまとめてみましたので、課程を選ぶ際の参考にしてください。

美容師免許は通信でも取得できる?


美容師免許を取得するには、国家試験に合格しなければなりません。しかし誰でも受験できるわけではなく、美容学校を卒業している必要があります。しかし中には、美容師になりたくても美容学校に行くのが難しい…という人も少なくないでしょう。
そんな人は、美容学校の通信課程で勉強するのも選択肢のひとつです。

通信課程は、比較的自分の生活ペースに合わせて進められるので、学校に通うよりは自由に免許取得に向けて勉強ができるのが特徴です。
ただし、人によっては向いていないこともあるので、これから説明する内容を参考にして、自分に合うかどうかを検討してみてください。

美容学校は昼間課程・夜間課程・通信課程の3種類

美容学校で免許を取得するためには、以下の3種類の課程が用意されています。

課程の種類 学習期間 特徴
昼間課程 2年間 経験重視
夜間課程 2年間(最短) 試験重視
通信課程 3年間(最短) 実践重視

それぞれに期間や特徴に違いがあり、自分の生活スタイルなどに合わせて選ぶことができます。
このうち昼間課程と夜間課程の主な違いは以下のとおりです。

■昼間課程
授業は学校で朝から夕方まで。美容についてしっかり学べるので、深い知識や技術を身に付けたい人に向いています。
■夜間過程
昼間課程と同じく学校で学びますが、授業は夕方から始まります。トータルで通う時間が昼間過程よりも短いため、国家資格合格に向けた勉強に重点を置いています。効率的に勉強したい人におすすめです。

通信課程は修了まで3年以上必要

通信課程では、昼間や夜間過程と同じカリキュラムが用意されており、勉強する内容は同じです。その中には、実践でなければ学べない内容もあるため、通信課程といっても、年に数回学校に足を運び、スクーリングと呼ばれる対面授業を受ける必要があります。

また、決められた期間内に計画的なカリキュラムが組まれている昼間・夜間課程とは異なり、自分のペースで勉強する通信課程では就学期間が長めに設定されています。その期間は最短でも3年で、カリキュラムの進み具合によっては、それ以上かかることもあります。

通信で美容師免許を取る場合の学習内容

通信課程でも、昼間や夜間課程で学校に通うのと同じように、国家資格に向けた勉強ができます。しかし自宅学習とスクーリングだけで、国家試験を基準以上の成績で突破しなければならないのが大きな違いです。
ちなみに国家資格の試験内容は、通信課程であっても同じです。

通信は自宅学習がメイン

通信課程のメインとなるのが、自宅学習です。
もちろん適当に勉強するのではなく、日本理容美容教育センターから送られてくる教材に沿って主に以下のような内容を勉強します。

関係法規・制度、衛生管理、保健、香粧品化学、文化論、美容技術理論、運営管理、美容実習、美容技術理論

※引用:厚生労働省『美容師養成施設の教科課程の基準など』より

また3年間で36通(中卒者は45通)のレポートの提出が必須です。提出しなかったり、期限に遅れたりした場合は必要単位として認められないので注意しましょう。

通信課程の場合、自分のペースで勉強できる反面、昼間や夜間課程と同じ教科をすべてこなさなければなりません。そのため最短期間で課程を修了するには、しっかりとした自己管理能力が求められるということを胸に留めておいてください。

技術学習はスクーリングで

技術学習に関しては自宅で練習し、学校に通って講師からアドバイスをもらったり技術を習得したりします。これをスクーリングと言い、3年間で600時間以上受講しないと卒業できません。つまり過程を修了するためには、自宅学習だけではなく、通学する必要もあります。
なおスクーリングは学校によって週末や夜間などに設定している場合もあるので、申し込みの前に確認してください。

また、普段は美容室などで働いている美容所従事者の場合は、スクーリング時間が最短300時間に短縮されます。

通学と通信で学習カリキュラムに違いはない

既に説明しましたが、通信課程は、

  • 就学期間は最短3年
  • 主に自宅での学習
  • 3年間で600時間以上(美容所従事者は300時間以上)のスクーリング

などの条件を除けば、学校に通うのと同じカリキュラムで勉強します。
そのため、通信課程だからといって国家試験が不利になることはありません。

しかしながら、自分のペースで勉強するという性質上、計画を立てて教材や課題をこなしていかなくてはなりません。スケジュール管理をしっかり立てて勉強に臨むことが、合否を左右します。

通信制美容学校の入学条件・費用


通信制美容学校といっても、ほかの専門学校と同じように入学には条件があります。誰でも入学できるわけではないので注意しましょう。
もちろん入学金や受講料など、それなりのお金も必要です。いくらかかるのか、あらかじめ調べておくことが必要です。

しかし同じ美容学校であっても、一般的には通信課程の方が安く、条件もゆるめです。

通信制美容学校に入るための条件

昼間や夜間課程の場合、ほとんどの美容学校では入学するために一定の条件があります。それは「高校を卒業していること」です。

ここにハードルを感じている人は、高校卒業や高卒認定取得する方法もありますが、通信課程を選ぶのもいいかもしれません。なぜなら、多くの美容学校の通信課程は「中卒OK」としているからです。

ただし美容学校の中には、通信課程であっても「美容室での勤務を義務付けている」ところがあります。厳密にいうと、実務従業証明書を提出しなければなりません。
まずは入学条件を確認し、必要な場合は入学までに準備できるようにしておきましょう。

各都道府県の美容学校の入学条件は、公益社団法人日本理容美容教育センターのサイトで確認できます。

【参考】
公益社団法人日本理容美容教育センター

通信制美容学校の費用相場

学校にもよりますが、一般的な美容学校にかかる費用の目安は以下のとおりです。

課程 費用の相場
昼間課程 約300万円
夜間課程 約200万円
通信課程 約70万円

通信課程の場合、通学と比較して費用がかなり安いのがおわかりいただけると思います。
また、既に美容室で見習いとして勤務している人や社会人では、働きながら学校に通えるようにカリキュラムが組まれている学校も多く、また給料を学費に活用できるのも通信課程のいいところです。

通信で美容師免許を取るメリット

通信課程と聞くと、少しイメージが良くないと感じる人がいるかもしれませんが、むしろ不景気の今だからこそ、通信課程ならではのメリットがあります。

働きながら美容師免許を取得できる

例えば美容室で働きながら美容師の資格取得を目指している場合、次のようなメリットがあります。

  • お金をもらいながら学べる
  • 実務を覚えられる
  • 同時に国家試験の勉強もできる
  • 美容所従事者の場合ならスクーリング時間が短縮される

このように、実際に現場の状況を見て学びながら、効率的に勉強できるところが、通信課程を選ぶ大きなメリットです。卒業しても即戦力で働けるので、仕事探しにも困りません。

もちろん美容関係従事者でなくても、日常業務にあまり影響を与えることなく自分のペースで勉強することが可能です。

通学に比べ学費が安い

費用相場の項目でも説明しましたが、通信課程のいい点は、通学よりも圧倒的にかかる費用が少ないことです。
学生や一人暮らしであっても、少し頑張れば決して無理な金額ではありません。

経済的な不安がある人で美容師を目指す人にこそ、通信課程がおすすめです。

社会人や主婦などさまざまな人と出会える

通信課程では、普段は自宅で勉強しているため、どうしてさまざまな人と出会えるの?と思う人もいるでしょう。しかし先ほど説明したように、スクーリングのために年に何度か学校に行く必要があります。
昼間や夜間過程だと、多くの学生は高校を卒業した人ばかりの人です。しかし、通信課程の場合は勉強している人は学生、社会人、主婦などさまざまで、スクーリングの際にこのような人たちと知り合えるチャンスがあります。

仲良くなれば人脈を広げられる可能性につながるため、将来的なメリットになるかもしれません。

通信で美容師免許を取るデメリット

通信課程はメリットだけではありません。
自由に学べ、費用が安い反面で、以下のようなデメリットがあります。

学習を続けるための自己管理が必要

通信課程は、自宅学習がメインとなります。
自己管理できないと、カリキュラムを計画どおりに消化できず、結果として3年で修了できない可能性が高くなります。
また、仕事や家庭を持っている人では、予期せぬ事情により思うように勉強が進まなかったり、場合によっては中断しなければならなかったりするかもしれません。

学習計画をしっかり立て、どんな状況でもそれをこなす意志の堅さが求められます。

実践の機会が少ない

通信課程の比較的大きなデメリットは、スクーリングの回数が少ないことです。
自分で勉強していて講師に直接聞かないとわからない部分が出てきても、学校に通った時でないと聞くことができません。実技の場合はなおさらです。

特に身近に実技試験の相談ができる人がいない場合や、自分で問題を解決する自身のない人は、このようなデメリットがあることを覚えておきましょう。

効率的に美容学校に通えるのが通信課程のいいところ!


美容学校で勉強するには、通学以外にも自宅で勉強できる通信課程があります。
自分のペースで進めることができるので、働きながらでも学べるのが最大のメリットです。また年に数回のスクーリングでは、講師の対面授業で実技もしっかり学べます。
しかしその一方で、自分で勉強計画を立て、決められたカリキュラムをこなしていかなければならないため、自己管理能力が求められることを忘れないでください。

美容師になりたいけど、いろいろな事情で学校に通えない…とあきらめないで、夢を実現したいなら、ぜひ通信課程で勉強することを検討してみてくださいね。
 

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メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

投稿者の過去記事

美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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