引っ越しなどの際に、美容師免許をなくしてしまった人もいることでしょう。また何かの拍子に破けたり、汚してしまったりすることがあるかもしれません。でも安心してください。美容師免許は再発行ができます。
この記事では、申請の方法や料金、再発行に必要な期間などについて紹介しています。もしもの際の参考にしてください。

美容師免許は再発行できる

美容師として働く上で、美容師免許は必須です。しかし一度取得してしまえば常に携帯する必要はなく、生涯有効なので基本的に免許の更新も不要です。そのため、保管がついおろそかになってしまいがちです。

とは言え、例えば別の美容室で働く時や自分で美容室を開業する時などは、美容師免許の提出が求められます。その際に紛失や汚れ、破損に気付いた場合も、慌てる必要はありません。美容師免許は再発行が可能です。

このほか、結婚などで名前が変わった場合や本籍地に変更があった場合も書き換えのための再発行をしなくてはならない点は、忘れがちなポイントです。
いざ必要となった時に困らないように、早めに手続きをするようにしましょう。

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ケース別　美容師免許を再発行するための手続き・流れ

美容師免許を再発行しなくてはいけない主なケースとして、「紛失・破損・汚損した場合」と「氏名・本籍地に変更があった場合」と説明しました。手続きそのものは簡単ですが、申請する理由により方法が異なります。

以下にそれぞれのケース別の申請方法について説明します。

免許を破損・紛失した

美容師免許が手元になくて、破損や紛失をした人は、以下のような流れで再発行の手続きをしましょう。

注意事項

再交付された免許証は簡易書留で送られ、手元に届くまでに通常２～４週間程度かかります。

氏名変更・本籍変更をしたい

美容師免許証の原本に記載されている氏名や住所の変更をする時は、以下のような流れで申請します。

注意事項は【3 免許証を破り、汚し、失ったときの申請】と同じですが、戸籍抄（謄）本または住民票の同封と、申請書の表面に収入印紙を添付する点が異なります。

美容師免許の再発行および氏名変更・本籍変更をしたい

美容師免許証を紛失し、なおかつ氏名や住所の変更があるときは、基本的に注意事項を含め「氏名変更・本籍変更をしたい」と同じ手続きですが、以下が異なります。

なお、旧美容師免許証（原本）の場合はこの方法では手続きができないため、理容師美容師試験研修センターにお問い合わせください。

こんなときも手続きが必要

上記では比較的よく起こるケースについて説明しましたが、それ以外にも手続きが必要になることがあります。

海外で働くため外国語の免許証が必要

近年では、海外で美容師として働く日本人も増えてきました。その際、美容師としての証明の際や労働ビザの取得などで英文の美容師免許が必要になりますが、これについても申請すれば交付してもらえます。

ただし、英語以外の言語には対応していません。

英訳文申請についても注意事項は【3 免許証を破り、汚し、失ったときの申請】と同じですが、受取先は日本国内の住所に限られています。現在、申請者が海外に在住している場合も同様なので注意しましょう。

海外に行く間際は何かとバタバタして大変です。渡航が決定した時点で早めに申請しておくと安心です。

免許保有者の死亡・行方不明

美容師免許を持っている人が亡くなったり失踪したりした場合は、登録を削除するために理容師美容師試験研修センターに届け出る必要があります。

再発行ではなく、免許証の返納になります。
なお、注意事項は【3 免許証を破り、汚し、失ったときの申請】と同じです。

美容師免許再発行の金額・かかる期間

美容師免許の再発行や書き換えに際しては所定の手数料が必要です。また発行までには時間もかかります。
いざという時に慌てないためにも、気付いた時点で手続きをしておくようにしましょう。

再発行や手続きにかかる金額

美容師免許を再発行や記載事項を変更するためには、申請内容に応じて1,150～4,150円の手数料が必要です。このほかに税金がかかる場合もあります。

また支払いに際しては、どこの金融機関でもいいというわけではなく、郵便局という指定がある点に注意が必要です。

再発行にかかる期間

通常、申請から手元に届くまでは約２～４週間かかります。

無事に書類が事務局に届いたかどうかは、発送の際に受け取る「簡易書留のお問い合わせ番号」を元に、郵便局の窓口やウェブサイトの追跡サービスで確認が可能です。

ただし事務局からは再発行した免許証の発送連絡はなく、また日付指定はできません。

美容師免許の再発行における注意点

美容師として働くためには、美容師免許は必須です。
それだけ大事なものなので、再発行をする時には注意するべきポイントもいくつかあります。

理容師免許証再発行の場合も手続きは同じ

紛失や記載事項に変更があった場合など、再発行をしなくてはならないのは理容師でも同じです。
いずれのケースも基本的に必要書類や手数料などは同じですが、申請用紙が異なります。理容師用の申請用紙も理容師美容師試験研修センターのサイトからダウンロードできます。

紛失した旧免許が見つかったら返納が必要

紛失したと思っていた美容師免許証が、後になって見つかるといったケースもあります。もしそれが再発行後に見つかった場合であれば、原則として５日以内に理容師美容師試験研修センターに返納する必要があります。

また免許証に記載されている本人が死亡・失踪した場合も、返納しなくてはいけません。

申請書や提出書類に不備があっても連絡はこない

もっとも重要とも言えるのが、もし申請した書類などに不備があったとしても、事務局からは連絡がこないという点です。

申請が受理されない理由として考えられるのは、必要事項の記入ミスや書類の不足・間違いなどです。
このような場合でも事務局が申請者に対して連絡することはないので、申請の際はしっかり確認し、問題がないことを確認してから発送するようにしましょう。

３～４週間以上しても免許が届かなければ問い合わせを

既に説明したとおり、通常であれば申請から２～４週間ほどで再発行された免許証が届きます。しかし、申請書の必要項目が正しく記載されていなかったり、添付書類の不足・不備などがあったりした場合は受理されないだけでなく、事務局から連絡がこないのは既に説明したとおりです。
そのため申請書類発送後は、まず簡易書留お問い合わせ番号で申請書類が事務局に無事に届いたか確認しましょう。

また再発行された免許証は簡易書留で送られるので、ポストに投函されず対面での受け取りとなります。
日中不在にすることが多い方、自分以外に受け取る人がいない方などは、ある程度経過したら不在連絡票がポストに入っていないかどうかをこまめにチェックするようにしましょう。
不在連絡票に記載されている「保管期間」を過ぎると、事務局に返送されてしまうので注意が必要です。

申請から１ヵ月ほど経過し、不在連絡票も届いていないときは、自分から理容師美容師試験研修センターに確認してください。

大切な美容師免許はきちんと保管しよう

一度取得した美容師免許証は、その後に必要となる機会がほとんどないため、失くしてしまったり、汚してしまったりすることがあるかもしれません。このような場合に再発行ができることが、今回の記事を読んでおわかりいただけたと思います。
またつい忘れがちですが、名前や本籍地などに変更があった場合でも、記載事項を書き換えて再発行しなくてはいけません。

美容師免許は、あなたが国家試験に合格した美容師であることを証明する大切なものです。きちんと保管・管理することが大前提であることを覚えておきましょう。

メガネセキ美容室オーナー、ライター、元美容師

投稿者の過去記事

美容師として8年以上勤務。薬剤で手荒れがひどくなり、美容師を辞めて現在はWebライター。
地元で美容室を経営しつつ、Webの知識で集客も行っています。

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