確定申告

フリーランス美容師のための確定申告・青色申告のメリットと注意点

年が明けると気が重くなる人もいると思いますが、確定申告のシーズンです。税理士さんに確定申告を任せている方は悩むこともなくスムーズに終わります。ただ、自分で確定申告をしている方は領収書との格闘です。
そこで今回は、美容師の確定申告についてまとめていきたいと思います。

フリーランス美容師の確定申告はいつまでにすべき?

フリーランス美容師の確定申告はいつまでにすべき?

確定申告には期限があります。ほとんどの美容師は、2月16日~3月15日が期限です。ただし、美容室を何店舗も経営されているオーナー美容師だと確定申告の期限は1月4日~3月31日になる場合があります。

この2つの確定申告期限の違いは売上です。シンプルに説明をすると売上が1,000万以上ある美容師の場合は、所得税の他に消費税を納めなければなりません。1,000万以下の美容師やフリーランス美容師は、3月15日までに提出できるように準備をする必要があります。

インターネットでも申告が可能

美容師の確定申告はインターネットでも提出できます。むしろコロナ禍のことを考えると密集を避けるために、インターネットでの提出がメインになるでしょう。

インターネットを使った確定申告は、e-TAXというシステムを使って申告します。e-TAXを使うには利用者識別番号マイナンバーカードが必要です。まずは、この2つを手に入れるところから始めましょう。詳細は、e-TAXの公式ページを参考にしてみてください。

参考:ご利用の流れ|【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス) 新規タブ

税務署での確定申告もおすすめ

開業したばかりの美容師が確定申告をインターネットでしようとしても、よくわからない場合が多いです。実際に私もそうでした。そういうときは、税務署で確定申告をするのもおすすめです。

全部を税務署でするわけではありませんが、わからないところは税務署の方が優しく教えてくれるので非常に助かります。何度か通うことにもなりますが、初めて確定申告をする場合は税務署に行くのも良いでしょう。

ただし、確定申告締切りの3月を過ぎると税務署自体も忙しくなるので質問しながら確定申告をするなら締切りよりも早めに行きましょう。私の初めての確定申告は、税務署でやり方を教えてもらいながら申告手続きをしました。

フリーランス美容師にかかる税金

美容師の確定申告をする際の税金は所得税です。消費税もありますが売上が1,000万以上の人が対象なので、基本的には所得税がメインになってきます。所得税とは売上から経費を引いた金額です。カラーのお客様の支払いが10,000円の場合に、水道光熱費や材料代で2,000円の経費を使ったら所得は8,000円ということになります。

たまに売上と所得を一緒に考えてしまう人もいますが、別なので注意しましょう。

青色申告と白色申告どちらで申告すべき?

青色申告と白色申告どちらで申告すべき?

確定申告手には青色申告と白色申告の2つあります。確定申告するなら青色申告のほうがお得です。青色申告をすると、10万円控除と55万または65万円控除が適用されます。白色申告には、自動的に控除されるものはないので青色申告のほうがメリットは高いです。ただし、青色申告をするには青色申告承認申請書を事前に提出しないといけません。

青色申告承認証明書について解説をします。

青色申告承認申請書

先ほども説明した通り青色申告を受けるには、青色申告承認申請書の提出が必要です。青色申告承認申請書は「開業から2ヶ月以内」か「その年の3月15日まで」に税務署に提出しましょう。

ただし、青色申告の55万円控除もしくは65万円控除を受けるには以下の条件を満たしていないと受けられません。

  • 所得の種類が山林所得のみでないこと
  • 不動産所得の場合、事業として行われていること
  • 現金主義でないこと
  • 複式簿記で記帳していること
  • 申告の際に貸借対照表と損益計算書を一緒に添付すること
  • 法定期限を守ること
  • e-TAXでの申告をすること(65万円控除の際)

詳細は、国税庁のHPに記載されていますので参考にしてください。

参考:所得税の確定申告|国税庁 新規タブ

帳簿のつけ方

帳簿のつけ方には、単式簿記と複式簿記の2つです。単式簿記は白色申告や青色申告10万円控除に使います。単式簿記のやり方としては現金という科目に対して仕訳をしていくだけなので、とてもシンプルです。55万円または65万円の控除で必要な複式簿記は取引の詳細を複数の科目を使い仕訳をしなければなりません。

帳簿のつけ方は、サイトを見たほうがわかりやすいので参考にしてください。

参考:記帳の仕方がわからない方へ|国税庁 新規タブ

申告期限厳守で申告書を提出

確定申告は2月16日~3月15日までと申告期限があります。この期限は必ず守るようにしましょう。ただし、どうしても期限以内には確定申告ができない人もいると思います。実は期限が過ぎても「期限後申告」と言って申告ができる方法があります。

これを知って「期限過ぎても大丈夫!」と思ってはいけません。期限後申告には、「無申告課税」「延滞税」「青色申告取消」になる可能性があるからです。せっかく、準備して青色申告しても取消を食らってしまったら元も子もありません。必ず、期限を守るようにしましょう。

確定申告が終わっても保管すべき書類がある

確定申告が終わったら保管をしておかないといけない書類があります。「確定申告書の控え」「請求書」「帳簿」の3つです。

確定申告書の控えは、ローンを組む際に必要になったりします。新しい記憶だとコロナによる持続化給付金を申請する際にも必要でした。

請求書は白色申告、青色申告関係なく5年間保存しておかないといけません。

帳簿は、青色申告は7年、白色申告は5年と保存期間に差はありますが保存が必要です。

フリーランス美容師の必要経費

フリーランス美容師の必要経費

フリーランス美容師や美容師が確定申告をする際の経費についてまとめましょう。

仕事で使用する材料代、水道光熱費、通信費、家賃などが主な経費になってくると思います。ただし、美容師の中で自宅兼美容室の方は家賃を丸々入れることはできません。住居としても利用しているので、家賃の何割かを計上することなら可能です。

このような家賃に限らず、プライベートでも使用したりしていて何割かを計上することを家事按分と言います。家事按分に関しては水道光熱費、通信費、衣装費なども含まれる可能性があるので、税務署に確認して計上をしましょう。

経費にするには証拠が必要

美容師で確定申告をする場合は、経費の証拠である領収書が必要です。紙じゃなくても画像とかでも大丈夫なので、しっかりと保存しておくようにしましょう。普段からクレジットカードで支払っている美容師の方は、データがウェブ上に残るので画像や領収書がなくても安心です。

iCloudやグーグルフォトを使えば、スマホのカメラで撮った画像が自動的にクラウド上に残るので、このやり方もおすすめ。

さらに領収書を切るときには「何のために使ったか?」をメモしておくと良いです。例えば「お客様のAさんに誕生日プレゼントを買うための雑貨で購入」このような感じだと経費としての信頼性が上がります。


わからないことは専門家に相談を

今回の確定申告についての内容をまとめていきます。

  • 確定申告期限は2月15日~3月16日
  • e-TAXを使えばインターネットでも申請可能
  • 白色申告よりも青色申告のほうが控除できるからおすすめ
  • 青色申告をするには青色申告承認申請書が必要
  • 初めて確定申告をする人は税務署ですると教えてくれるのでわかりやすい
  • 経費に計上するには領収書のような証拠が必要

美容師で確定申告が初めての方は、早めに準備をしたほうが良いです。わからないことは、税務署に行って質問しながら少しずつ解決していきましょう。特に初めて確定申告をされる美容師は、税務署で経費に計上できるかの確認をしたほうが良いです。

私たちの中では、経費と思っていても見解の相違な場合があります。間違ったまま何年も確定申告をしてしまうと、税務署の立ち入り検査が入った場合に大変です。そうならないためにも、最初はしっかりと確認をした上での確定申告をおすすめします。

今回に記事が少しでも役に立つと嬉しいです。
 
美通販のサロン開業支援

宇井一八フリーランスヘアスタイリスト兼ウェブライター

投稿者の過去記事

福岡理容美容高等専門学校を卒業。2店舗のサロンを経て2017年にフリーランスのヘアスタイリストとして活動をスタート。カラー比率は、80%以上でブリーチを使ったカラーや明るい白髪染めなど、あらゆるヘアカラーが得意分野。
現在は、ヘアスタイリストとして活動の傍らウェブライター業や百貨店とUUU計画(ユーケイカク)という名前でアートイベントの主催を運営中。
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